決勝はともにグスタードで無敗を誇るルードとベレッティーニのトップ2シード対決に [スイス・オープン]

写真はボス・オープンでのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「EFGスイス・オープン・グスタード」(ATP250/スイス・ベルン州グスタード/7月18~24日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第2シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)がケガを経てようやく本来の調子を取り戻しつつあったドミニク・ティーム(オーストリア)を6-1 6-4で下して今季3勝目に王手をかけた。

 立ち上がりから主導権を握ったベレッティーニは第1セットで5-0とリードを広げ、最後までティームに体勢を立て直すチャンスを与えなかった。

「自分のパフォーマンスには本当に満足している。彼を倒すには自分のベストテニスをしなければならないことはわかっていた。全般的に見て、僕のテニスは非常によく機能していたと思う。サービスもリターンもよかった。僕はアグレッシブに戦っていた。僕は彼に自分のテニスをする時間を与えず、それがカギだったと思う」と2018年大会チャンピオンのベレッティーニは試合後にコメントした。

 新型コロナウイルス(COVID-19)に感染してウインブルドン欠場を余儀なくされる前にシュツットガルトとロンドンで優勝していたベレッティーニは、6月に手のケガと手術を経て復帰してからの連勝を『12』に伸ばした。

「言うまでもなく、プレーすればするほど感覚はよくなっていく。僕は今日、偉大なプレーヤーに対して今週最高のプレーした。彼を倒すためにはこのレベルでプレーしなければならないとわかっていた。僕はいいスタートを切り、アプローチも取り組む姿勢もエネルギーもこれ以前の試合と比べてよかった。本当に楽しかったよ」とベレッティーニは試合後のオンコートインタビューで語った。

 ティームは敗れはしたが、この準決勝への進撃で時間がかかっていた復活への足掛かりを掴んだように見える。彼は右手首のケガで約9か月の戦列離脱を経て3月末に復帰したが、そのあと数ヵ月間に渡って勝利を挙げられずに苦労していた。

 ベレッティーニは決勝で、第4シードのアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)を6-2 6-0で破って勝ち上がった第1シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)と対戦する。

「(決勝は)厳しい戦いになるだろう。実を言うと僕は、昨日そのことについて考えていたんだ。準決勝進出者4人の全員が過去にここでタイトルを獲っているんだ。だから僕らは皆、グスタードでプレーするのが好きな選手たちということになる。僕らはここの標高の高さが好きなんだ。僕が2018年、アルベルトが2019年、キャスパーは2021年に優勝しているからね」とベレッティーニは決勝を見据えた。

 準決勝にしては楽なスコアで勝ったルードは試合後、「僕は最初から最後まで本当にいいプレーをした」と満足感を滲ませた。

「3-0リードと完璧なスタートを切った。彼(ラモス ビノラス)は常に厳しい相手だ。彼は左利きだから、すべてが少し複雑になるんだ。彼は素晴らしいファイターでよく走り、たくさんのボールを打ち返してくる。今日の彼は少し余計にアンフォーストエラーを犯したけど、僕は常に彼にプレッシャーをかけて重いボールを打って賢くアグレッシブにプレーしていた。常に正しいことができていたと思う」

 ディフェンディング・チャンピオンのルードが初出場だった昨年の大会を制し、ベレッティーニはこれ以前に唯一出場した2018年に優勝しているため、決勝進出者はふたりともこの大会で一度も負けたことがないということになる。

「厳しい戦いになることは間違いないよ。マッテオのことはよく知っている。一緒に育った訳じゃないけど、ここ数年に渡って僕たちは何度か対戦してきた。彼は凄くいい奴で、ツアーでもスイスでも好成績をおさめている。僕らはお互いにここグスタードでの2つ目のタイトルを目指している。興味深い試合になるだろう」とルードはベレッティーニに対する決勝について話した。

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写真◎Getty Images

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