キリオスが世界1位メドベージェフを倒して16強入り「どのようにプレーするか明確な目標を持っていた」 [ATPモントリオール]

写真はニック・キリオス(オーストラリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ナショナルバンク・オープン」(ATP1000/カナダ・ケベック州モントリオール/8月8~14日/賞金総額657万3785ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ニック・キリオス(オーストラリア)が第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を6-7(2) 6-4 6-2で倒す殊勲の勝利を挙げた。

 “ビッグマッチでこそ燃える男”キリオスが、真骨頂を発揮した。上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、メドベージェフはこの試合が初戦だった。

 タイブレークの末に第1セットを落したキリオスは第2セット第1ゲームでブレークに成功し、そのあとはお互いにキープし合ってセットオールに追いついた。第3セットは途中まで拮抗した展開となったが、2-2から粘った末にメドベージェフのサービスゲームを破ったことで流れは一気にキリオスに傾いた。

 メドベージェフに対して3勝1敗としたキリオスは清々しい笑みを浮かべて勝利の余韻を満喫し、「これは僕たちの4度目の対戦で、過去に僕は彼に何度か勝っていた。でも彼も僕を倒していた。僕たちは互いのテニスをよく知っていると感じている。僕はランキングなどを見ながらこの試合に臨むようなタイプの選手じゃない。重要なのは誰と対戦するか、相手がどのようなボールを打ってくるかということだ」と試合後にコメントした。

 先月のウインブルドンでグランドスラム自己最高の準優勝を飾ったあと前週のワシントンDCで単複を制するなど絶好調のキリオスは、シングルスのここ14試合で13勝目を挙げた。第1セット5-4からのサービング・フォー・ザ・セットでふたつのセットポイントを掴み損ねた彼は同セットの終盤にはやや疲れているような様子も見せたが、直ぐに集中し直して何度もサーブ&ボレーを仕掛けてポイントを取りにいった。

「僕は今日、どのようにプレーするかについての明確な目標を持っていた。多くのサーブ&ボレー、後方からのアグレッシブなプレーだ」とキリオスは試合後のオンコートインタビューで語った。

「僕はそれを、彼よりもうまく実行した。それが肝心な点だったと思う。彼は第1セットを取ったけど、自分にもチャンスはあったと感じている。だからこのままの勢いに乗り続けられるよう願うよ」

 キリオスは次のラウンドで、第15シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を7-6(4) 7-5で破って勝ち上がったアレックス・デミノー(オーストラリア)と対戦する。ふたりはデビスカップ代表のチームメイトだが、ツアーではこれが初対決となる。

 この日は第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)と第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)も敗れたため、上位3シードが揃って初戦で姿を消すことになった。

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写真◎Getty Images

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