NCAAチャンピオンで世界229位のシェルトンが2回戦で5位のルードから金星 [ウェスタン&サザン・オープン]

写真はアトランタ・オープンでのベン・シェルトン(アメリカ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/アメリカ・オハイオ州シンシナティ/8月14~21日/賞金総額697万1275ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦した19歳のベン・シェルトン(アメリカ)が第5シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)を6-3 6-3で倒す番狂わせをやってのけた。

 マイアミとフレンチ・オープンの準優勝者で前週のモントリオールでも4強入りしていたルードはこのところ好調な選手のひとりと見なされていたが、思わぬところで足元をすくわれた。

 世界ランク229位の左利きでフロリダ大学の2年生を終えたばかりのシェルトンは、1回戦で予選勝者のロレンツォ・ソネゴ(イタリア)を7-6(5) 3-6 7-5で破って勝ち上がっていた。今年5月にNCAA(全米大学体育協会)テニス選手権のシングルスでタイトルを獲ったとき、彼は世界547位に過ぎなかった。

 両セットとも最初の2ゲームを取ったシェルトンは一度もブレークポイントを与えず自分のサービスゲームをきっちりキープし、最後に3度目のブレークを果たして堂々と試合を締めくくった。

 試合後の記者会見で「ツアー最高峰の選手と対戦するとき、それが普通だと感じているのか」と聞かれたシェルトンは、「いいや。でもうまくできるまでは、そのようなふりをしないといけないと思う。最初は完全に心地よくなかったとしても、自分が落ち着くまでは平気であるように見せるためにベストを尽くすんだ」と微笑みながら答えた。

「今日は第2セットに入ったら、もうそんなことは考えもしなかったよ。僕はとにかく自分のテニスをして、ゲームプランを実行しようとしていたんだ。心拍数を抑えて落ち着くことができれば、それだけ自分にとってやりやすくなるからね」

 元ツアープロで大学のコーチでもある父のブライアン・シェルトン(アメリカ)にテニスの手ほどきを受けたシェルトンは、今も父をコーチとしている。現役時代の父は最高で世界55位に至ったが、シンシナティで3回戦に進出したことはなかった。

「父は2度トップ5に勝ったことがあり、僕はまだ1度だけだ。この分野では父のほうが上だね」とシェルトンは家族間の和気あいあいとしたライバル関係について話した。

「でも、そういったことを言い合うのは楽しいよ。僕がこれから経験を積んでいく中で、元プロで尊敬する父がいてくれるというのは素敵なことだ」

 シェルトンは次のラウンドで、アンディ・マレー(イギリス)に対するイギリスの新旧ナンバーワン対決を3-6 6-3 6-4で制して勝ち上がった第9シードのキャメロン・ノリー(イギリス)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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