元世界1位ウォズニアッキがオーストラリアン・オープン後の引退を発表
元世界ランク1位で2018年オーストラリアン・オープン優勝者のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が来年1月、メルボルンで同大会を戦ったあとにプロテニスから引退する決断をした。
29歳のウォズニアッキは金曜日にインスタグラムを更新し、元NBAの選手である夫デビッド・リーと家庭を築き始めたい、そして関節リウマチについての人々の認識を高めるために働きたいのだと明かした。
プレーをやめるという決断は、「自分の健康状態とは何の関係もない」とウォズニアッキは説明した。彼女は2018年10月に自分が関節リウマチに苦しんでおり、手首や他の関節に痛みや腫れを引き起こす可能性のある自己免疫疾患を患っているのだと発表していた。
「私はいつも、そのときがきたらテニスから離れたところでやりたいことがあると自分に言い聞かせてきた。そうするときがきたのよ」とウォズニアッキはインスタグラムでコメントした。「ここ数ヵ月に、私は人生においてコートの外で成し遂げたいことがまだまだたくさんあるということに気付いたの」。
彼女は2019年に一度も大会で優勝することができないまま20勝15敗の戦績でシーズンを終え、現在ランキングを37位にまで落としていた。
父であり元プロサッカー選手だったピオトル氏をキャリアの大部分でコーチとしてきたウォズニアッキは、素晴らしいコートカバーリング力――彼女はニューヨークマラソンにも出場した――とカウンターパンチのスタイルで相手のショットを延々と返し続ける並外れた能力を駆使し、2017年WTAファイナルズを含めてツアーで「30」のタイトルを獲得した。彼女はまた、グランドスラム大会で3度決勝に進出した。
決勝でキム・クライシュテルス(ベルギー)に敗れたものの、わずか19歳のときにウォズニアッキは2009年USオープンで準優勝し、それから2014年の同大会ではよき友人でもあるセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に決勝で屈していた。
キャリア43度目のグランドスラム大会に当たる昨年のオーストラリアン・オープンでウォズニアッキは3度目のグランドスラム大会決勝を戦い、ついに自己初のタイトルを獲得した。彼女は決勝で3セットの闘いの末にシモナ・ハレプ(ルーマニア)を倒し、6年の歳月を経て世界ナンバーワンの座に返り咲いた。
これほど長く活躍をしていたにも関わらず、そのときまで一度もテニス界でもっとも重要なグランドスラムの優勝杯を勝ち獲ったことがなかったウォズニアッキは、言われ続けていた『彼女は果たしてグランドスラム大会で優勝することができるのか?』という周囲からの問いを脇に押しやることができて大喜びした。
彼女は賞金で3500万ドル以上を、そしてスポンサー契約でさらに数百万ドルを稼ぎ、630勝262敗という勝敗記録を刻んだ。彼女はまた71週をWTAランキング1位の座で過ごし、2016年リオデジャネイロ五輪の開会式ではデンマークの旗手を務めた。
「私はコート上で、夢見ることのできたすべてを達成した」と彼女はインスタグラムに記した。
オーストラリアン・オープンは、1月20日からスタートする。
(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真は昨年のオーストラリアン・オープンで前年覇者としてドロー抽選に参加したカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 10: Caroline Wozniacki of Denmark poses with the the Daphne Akhurst Memorial Cup during the Official Draw ahead of the 2019 Australian Open at Margaret Court Arena on January 10, 2019 in Melbourne, Australia. (Photo by Scott Barbour/Getty Images)
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