「ご飯が美味しいのはイタリア!」土居美咲×葛西紀明 特別対談インタビュー Part1
土居美咲(ミキハウス)
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葛西紀明(土屋ホーム)
特別対談Part1
2年前から自らもテニスを本格的に始めた、スキージャンプ界の“レジェンド”葛西紀明が東レPPOテニスを生観戦。本戦に出場した土居美咲と対談を行った。年間を通して長い海外遠征を戦う両者が楽しみにしていること、トレーニング法、用具やテニスのことなどを語り合った盛沢山の内容をPart1~3に分けてお届けする。Part1は遠征先での食事などの楽しみ方を語る。
――テニス、スキーのジャンプはともにツアーを転戦する競技です。テニスは世界中で開催されますが、スキージャンプはどこの地域が多いですか?
葛西「ほぼヨーロッパですね。オリンピックが開催される年だけアメリカ、カナダもありますね」
土居「カナダでは開催されているイメージがちょっとあります」
葛西「例えば、2010年にバンクーバーオリンピックが行われたシーズンだけ、カナダでワールドカップが開催されるんです。テニスはいろんな国へ行けるのでいいですね。ヨーロッパは大体わかるんですけど、アメリカなど、土居さんが一番いいと思うところはどこですか?」
土居「ご飯が楽しみなので、スペイン、イタリアが好きですね。街も歩いて見ると綺麗です」
葛西「やっぱり、ご飯はイタリアですね。スペインはジャンプ台がないので行ったことないです。あとはフランスくらいかな。僕は常に減量しているので、試合が終わったら食べに行きます」
土居「試合が終わってからやっと食べられるんですね。普段、減量で体重をどのようにコントロールしているのですか?」
葛西「この歳になると、なかなか体重が落ちないので、断食しています」
土居「うーわっ! そうなんですね」
葛西「ジャンプはエネルギーをそこまでたくさん使うわけじゃないんです。ただ、断食をすることで精神がキュッと引き締まるので一石二鳥かな。断食は3日間くらい。試合に合わせて、スキーの長さと身長で、体重が何キロまで軽くしてもいいという数値が決まるんです。そこでビシッと合わせるようにしています」
――土居さんは減量しますか?
土居「私はそんなに。本当にバランス良く意識して食べているくらいです。勝手に体重が落ちてしまうので減量はしないです。逆に“食べろ!”と言われています」
葛西「食べなきゃいけないのは厳しいですか?」
土居「元々そんなに食べる量は多くないので、食べるように意識しています。動いている量が多いので勝手に体重が落ちちゃいます。でも、コロナウイルスに感染したとき、隔離期間で普通の人は食事が食べられずに体重が落ちるそうですが、私は平気で食べられたので太っちゃいました。まったく運動できなかったので。特に体調も悪くならずに元気で、みんなも”食べたほうがいいよ”と言うのでちゃんと食べていたら、隔離が明けて戻ったらみんなに“あれ? 太った?”と言われて。ヤバいと思って、そのときだけは食事の量に気をつけました」
運動量の多いテニスでは、食事をしっかり摂らないと体重が落ちてしまうという土居美咲
――イタリアで一品だけ、おすすめを挙げるとしたら?
葛西「全部美味しいんだけどなあ。本場のカプレーゼは旨いです。定番のパスタやピザではなく、カプレーゼ! イタリアに行くと、水に入った凄くフレッシュなモッツァレラチーズがスーパーに売っているんですよ。それとトマトを買ってバジルソース、オリーブオイルをかけて、自分たちで作ってワインを飲みながら食べたりもします。もちろん、お店にはかなわないですが、スーパーで買っても十分美味しいです」
――土居さんはイタリアで好きな料理がありますか?
土居「私は生ハムが好きで、モッツァレラやメロンと一緒に食べたりします」
葛西「パルマのプロシュートは美味しいですよね。幻の生ハムと言われる、クラテッロは食べたことありますか?」
土居「クラテッロ? 食べたことないです」
葛西「生ハムと言ったら、普通は太腿じゃないですか。クラテッロはお尻に近い部位なんです。それが幻の生ハムと言われているんです。お店に行って、”クラテッロ!”と言えば、あるところは出してくれますよ」
葛西がお勧めする一品、幻の生ハムと言われるクラテッロ(Getty Images)
土居「今度試してみます!」
葛西「お尻の筋肉が詰まっている部位なので、パルマのように脂っこくなくて、美味しいです。生ハムは太腿の形をした大きいイメージですが、クラテッロは少し小さくて丸いです。糸できつく縛って丸くしています」
取材・構成◎池田晋 写真◎BBM
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