「このようなイベントが増えたらいい」“テニスの異種混合戦”第3回WJPで加藤未唯が男子選手に勝利!

後列左から松井俊英、荒井大輔、添田豪、小野田倫久、細野暖、前田璃緒、中新ゆずりは、加藤未唯、美濃越舞。前列左から宇佐美慧、上地結衣、小田凱人、船水梓緒里、齋田悟司



第3試合ニューミックスダブルス
○小田凱人(東海理化)/中新ゆずりは(女子ジュニア) 6-2 齋田悟司(シグマクシス)/小野田倫久●

 第3試合では車いす選手と健常者によるニューミックスダブルスで、10代の小田/中新ペア対ベテランの齋田/小野田ペアの対戦が行われた。小田/中新が思い切りのいいショットでベテランの2人を圧倒する。



「練習ではコントロールがつかなかったけど、試合になってからは緊張がとれて積極的にプレー出来て良かった」と中新(写真左)は勝利を振り返った。




「(相手が)素晴らしかったですね。緊張しているとか言って、嘘ついてますね(笑)。やられちゃいました。見習うところは一杯ありました」と車いすテニス界の大ベテラン齋田(写真左)は脱帽した。

第4試合 車いすミックスダブルス
●小田凱人/船水梓緒里 上地結衣/荒井大輔○

 第3回WJPチャレンジテニスの最後を締めくくったのが、車いすテニスのミックスダブルスだった。経験、実績で上回る上地/荒井が小田/船水の若いペアを退けた。

 日が落ちて空気が冷たくなる中、多くの観客が最後まで残り、日本トップレベルの実力を持つ選手たちの予想を超えたプレーに、驚きの声、感嘆のため息が漏れた。熱戦を終えた4人の選手たちも充実の表情を浮かべた。



「ミックスダブルスが初めてで、男子のガチなボールを受けるのも初めてだった。”一人だけ置いて行かれないように!”と思ったが、凄く楽しめた。3年ぶりに日本の観客に自分のプレーを見てもらえて嬉しい」(速水/写真左)

「自分は昨年も出させてもらったけど、シングルスで(健常者のジュニア)佐川永遠選手にボコボコにされたので、今年はそんな姿は見せられないという気持ちだった。有観客で多くの方に見てもらえたので、良かった。“そんなボールに追いつくの?”と想像を超えるようなプレーも出来たかなと思うので、その点には満足している」(小田/写真左)



「これまで多くのイベントに参加したけど、男子対女子のガチのシングルスは初めて見て、凄く格好良かった。車いすテニスでも実現できるようにレベルを上げたい。スライスを決めたすぐ後に小田選手にストレートに決められ、メチャクチャ悔しい。必ずリベンジする!」勝利にも悔しそうな表情を見せた上地(写真左)

「お客さんも喜んでくれたし、車いすテニスのいいところも見せられた。すべての試合に見応えがあった。これこそ、他では見られない異種対戦がうまく実現できたと思う。自分は1年前から勝ちたいと思っていたので、覚悟の差で勝てたのかな」(荒井/写真右)

 男女、障がい者と健常者、プロとジュニア、様々な垣根を超えたテニスイベントはすべての選手たちが本気で勝利を目指し、見応えも十分だった。今後もさらに多くのファンに喜んでもらえるイベントとして、大きく成長していく姿を見られるのではないか。

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取材◎池田晋

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