2023年シーズンの開幕を飾る男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」（UNITED CUP、WTA500／オーストラリア・ブリスベン、パース、シドニー／12月29日～1月8日／賞金総額1500万ドル／室内ハードコート）は大会2日目を迎え、デイセッションでは3つの会場で3グループ（グループA、C、E）の残り各3試合（男女シングルス＆ミックスダブルス）が行われた。

　パース会場で行われたグループAは第1シードのギリシャがブルガリアを4勝1敗で、シドニー会場で行われたグループCは第3シードのアメリカがチェコを4勝1敗で、ブリスベン会場で行われたグループEでは第5シードのイタリアがブラジルを3勝2敗で下してそれぞれ白星スタートを切った。

　アメリカはこの日最初の試合だった女子のエース対決でジェシカ・ペグラ（アメリカ）がペトラ・クビトバ（チェコ）に6-7(6) 4-6で競り負けたが、続く男子シングルスでフランシス・ティアフォー（アメリカ）が6-3 2-4としたところで対戦相手のトマーシュ・マハーチュ（チェコ）がケガで棄権したため勝負が決まった。

　ちょうど挽回過程にあったときにフォアハンドで返球しようとして足首を捻ってしまったマハーチュは何とか自力で立ち上がった、メディカルスタッフの診察を受けたあとに棄権を余儀なくされた。

　勝敗決定後に行われたミックスダブルスではペグラ／テイラー・フリッツ（アメリカ）がマリー・ブーズコバ／イリ・レヘカ（チェコ）を2-6 6-3 [10-7]で倒し、アメリカが4勝1敗で対戦を締めくくった。

「このチームには様々なオプションがあり、違ったペアの可能性がある。ミックスダブルスは最後に重要なポイントになるかもしれないから最強のペアがどの組み合わせかを見つけ出したいし、少なくとも錆を落としてプレーの精度を高める必要がある。勝負の行方がミックスダブルスで決まることもあり得るから、重要な試合で誰が誰と組んで臨めばいいかを知りたいんだ」と試合後にフリッツは先を見据えてコメントした。

　ギリシャは最初に行われた女子のエース対決でマリア・サカーリ（ギリシャ）がビクトリヤ・トモバ（ブルガリア）を6-3 6-2で下して3勝目を記録し、すんなりと勝利を決めた。

「初日に2勝してこの試合で勝利を決めることができるとわかっていたから、最初は少しナーバスになっていたわ。彼女は出だしにとても安定したプレーをしていたけど、徐々に自分のプレーができるようになってサービスの調子が上がってきたことで全体的によくなっていったと思う」とサカーリは試合を振り返った。

「ユナイテッドカップは通常の大会とは違うけど、凄く素敵だわ。チームの仲間とお互いの試合を観て一緒に時間を過ごすから、お互いから多くのことを学ぶことができるし、外から観ていると違った側面が見えてくるから面白いの」

　続く男子シングルスではディミタール・クズマノフ（ブルガリア）がミハイル・ペルボララキス（ギリシャ）を6-1 6-1で圧倒したが、最後はサカーリ／ステファノス・チチパス（ギリシャ）のトップ10コンビがミックスダブルスでゲルガナ・トパロバ／アドリアン・アンドリエフ（ブルガリア）を6-4 6-4で退けチームの勝利に花を添えた。

　同大会は18ヵ国の男女混成チームが3チームによる6グループに分かれグループステージ（総当たり戦）を戦い、同じ会場の勝者同士がプレーオフ（シティファイナル）で対決して都市ごとの代表を決め、敗れた中でもっとも成績のいい1チームを加えた4ヵ国が決勝トーナメントに進出して優勝チームを決定する。

　チームは男女各4名までで構成され、グループステージの対戦は2日間に渡って男子シングルス2試合+女子シングルス2試合+ミックスダブルス1試合で行われる。