チチパスがベレッティーニを倒して望みを繋ぐもイタリアがギリシャを下して決勝進出 [ユナイテッドカップ]
2023年シーズンの開幕を飾る男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」(UNITED CUP、WTA500/オーストラリア・ブリスベン、パース、シドニー/12月29日~1月8日/賞金総額1500万ドル/室内ハードコート)は大会10日目を迎え、ナイトセッションでは決勝トーナメント準決勝「ギリシャ対イタリア」の残り各3試合(男女シングルス&ミックスダブルス)が行われた。
同大会は18ヵ国の男女混成チームが3チームによる6グループに分かれグループステージ(総当たり戦)を戦い、同じ会場の勝者同士がプレーオフで対決して都市ごとの代表を決め、敗れた中でもっとも成績のいい1チームを加えた4ヵ国が決勝トーナメントに進出して優勝チームを決定する。
チームは男女各4名までで構成され、準決勝の対戦は2日間に渡って男子シングルス2試合+女子シングルス2試合+ミックスダブルス1試合で行われる。
ブリスベン会場のシティファイナルで敗れながらも敗者復活枠で決勝トーナメントに駒を進め、初日を2勝0敗で折り返していた第5シードのイタリア(グループE)が2日目の第2試合で勝ち上がりに必要だった1勝を掴んで決勝進出を決めた。
第1シードのギリシャ(グループA)はこの日最初の試合だった男子のエース対決で、ステファノス・チチパス(ギリシャ)がマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)に4-6 7-6(2) 6-4で逆転勝利をおさめて望みを繋いだ。
ベレッティーニのファーストサーブの確率が落ちた最終セット3-3からブレークを果たして接戦をものにしたチチパスは、「何とか踏ん張り抜き、チャンスを待っていた。彼は一貫して強力なサービスを打ってくるから落としたポイントは受け入れ、前に進んで自分のサービスに集中しなければならない。ブレークしたゲームはとてもいいプレーができたよ。あのゲームで僕の集中力は頂点にあったと思う」と試合を振り返った。
試合後のオンコートインタビューでジム・クーリエ(アメリカ)から「仲間のプレーを外から観るのと自分でプレーするのとどちらが大変か」と聞かれたチチパスは、「昨日はマリア・サカーリ(ギリシャ)の試合を観ていて心臓発作が起きそうだった。僕の試合を観てくれている仲間やコーチたちの気持ちがわかったよ。でも僕はマリアの戦いぶりを誇りに思った。そして勝負はまだ終わっていない」と答えた。
しかし続く女子シングルスで世界ランク54位のルチア・ブロンゼッティ(イタリア)が同181位のバレンティーニ・グラマティコプーロウ(ギリシャ)を6-2 6-3で倒し、イタリアが勝利を確定させた。
「この重要なポイントをイタリアにもたらすことができて本当に特別な瞬間だわ。今はとても興奮し、幸せを感じている。言葉も出ないくらいよ」と感動を表現したブロンゼッティはオンコートインタビュー中にチームメイトのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)に祝福の水をかけられ、笑いながら「彼のことは大っ嫌いなの!」と言って反撃する場面も見られた。
消化試合となったミックスダブルスはカミラ・ロザテロ/アンドレア・ババッソーリ(イタリア)がグラマティコプーロウ/ペトロス・チチパス(ギリシャ)を6-3 4-6 [10-5]で退け、最終的にイタリアが4勝1敗でギリシャを下した。
イタリアは最終日の決勝で、イガ・シフィオンテク(ポーランド)率いる第2シードのポーランド(グループB)を5勝0敗で破って勝ち上がった第3シードのアメリカ(グループC)と対戦する。
写真◎Getty Images
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