前年覇者コキナキスが山ありの谷ありの初戦を制す [アデレード国際2]

写真は試合後に健闘を称え合うタナシ・コキナキス(オーストラリア/右)とアレクセイ・ポプリン(オーストラリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「アデレード国際2」(ATP250/オーストラリア・南オーストラリア州アデレード/1月9~14日/賞金総額64万2735ドル/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、ディフェンディング・チャンピオンのタナシ・コキナキス(オーストラリア)がアレクセイ・ポプリン(オーストラリア)に6-0 6-7(5) 7-5で競り勝った。

 恐らく地元ファンがこの日もっとも楽しみにしていたオーストラリア人同士のワイルドカード(主催者推薦枠)対決で快調なスタートを切ったコキナキスは、第2セッ3-3からふたつのブレークポイントを握りながらチャンスをスマッシュミスで逃したことをきっかけに徐々に流れを失った。そのあともつれ込んだタイブレークでもコキナキスは4-3から簡単な浮き球を決め損ね、相手に挽回のチャンスを与えてしまった。

 その勢いに乗ったポプリンは第3セットの立ち上がりに相手のサービスゲームを破って優位に立ったが、3-2からダブルフォールトと自らのミスによってブレークバックを許して勝負は振り出しに戻った。そこから特にメンタル面で徐々に体勢を立て直したコキナキスが6-5からブレークを果たし、約2時間45分の戦いに終止符を打った。

 お互いに大事なポイントでのミスでチャンスを逃し合った試合から最後に勝者として浮上したコキナキスは、「6-0で第1セットを取ったあとというのは逆にトリッキーだ。このままでいくはずがないし、アレクセイがレベルを上げてくることはわかっていた。第2セットのブレークポイントでイージーな決め球をミスしたときは、もしかしたら今日は僕の日ではないのかもしれないという考えが頭をよぎった。でも切り替えて体勢を立て直し、その矢先にまた決め球をミス…。それでやや気落ちしていた時間帯があったけど、何とか立ち直って勝つことができてよかったよ」と試合を振り返った。

 コキナキスは次のラウンドで、第1シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と対戦する。上位4シードは初戦がBYEで免除されており、2回戦からの登場となる。

 2回戦でトップ10プレーヤーと当たることについて、「厳しい試合になるだろうけど、オーストラリアン・オープンに向けてベストの選手に対して自分をテストしたい。だから願ってもないことだ」とコキナキスは前向きな姿勢を見せた。

 そのほかの試合では第6シードのミオミル・キツマノビッチ(セルビア)、第7シードのアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)、ジャック・ドレイパー(イギリス)、マッケンジー・マクドナルド(アメリカ)が2回戦に駒を進めた。

 第5シードのダニエル・エバンズ(イギリス)はマクドナルドに5-7 5-7で競り負け、初戦でシードダウンを喫した。

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写真◎Getty Images

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