“不屈の男”マレーがキャリア最長の大挽回劇「経験と意欲が原動力だった」 [オーストラリアン・オープン]

写真はキャリア最長の大挽回劇を演じて3回戦に進出した元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)の男子シングルス2回戦で元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)が激しく戦った末の2セットダウンから挽回し、地元の寵児であるタナシ・コキナキス(オーストラリア)を4-6 6-7(4) 7-6(5) 6-3 7-5で倒すという大仕事をやってのけた。

 試合は午後10時20分ごろに始まり、終わったのは翌日の午前4時を回っていた。2セットダウンからカムバックした回数「11」で現役トップのマレーにとっても、5時間45分という試合時間はキャリア最長となる。

 ちなみにATP(男子プロテニス協会)によると現役選手でマレーに続くのは2位のファビオ・フォニーニ(イタリア)が10回、3位のマリン・チリッチ(クロアチア)が8回、4位タイのノバク・ジョコビッチ(セルビア)とフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)は7回となっている。

「何とか状況を覆せたなんて、信じられないことだ。タナシは驚くべきサービスを打っており、強烈なフォアハンドを打ち込んできた。どうやって乗り越えたのか自分でもわからないよ。試合が進むにつれよりいいプレーができるようになった。まあそうだね、僕は勇敢だった」とマレーは試合後に感慨を吐露した。

「これで僕は2セットダウンから挽回した回数がもっとも多い選手となった訳だから、言うまでなく前にもやったことがある。僕にはその経験がある。とにかく経験と意欲が原動力だった。闘争心とテニスと勝負への愛情、この大会への敬意があるからこそ進み続けることができたんだ」

 第13シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)に対する1回戦でもフルセットを戦い5時間近くをコートで費やしていたにもかかわらず、35歳のマレーは試合終盤も26歳のコキナキスよりフィジカル的にエネルギーがあるように見えた。

 同大会で5度準優勝した実績を持つマレーは次のラウンドで、予選勝者のブランドン・ホルト(アメリカ)を4-6 2-6 6-3 6-2 6-2で破って勝ち上がった第24シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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