「信じられないほど幸せ」マレーがベレッティーニとの4時間49分に渡る死闘を制す [オーストラリアン・オープン]
今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、大会前に「トップ選手と戦う準備はできている」と話していた元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)が第13シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)との4時間49分に渡る死闘を6-3 6-3 4-6 6-7(7) 7-6(10-6)で制した。
オープン化以降の同大会(シングルス)でマッチ50勝目を挙げた5人目の男子プレーヤーとなったマレーがグランドスラム大会で世界ランク20位以内の選手から勝ち星を挙げたのは、4強入りした2017年フレンチ・オープン準々決勝で当時9位の錦織圭(ユニクロ)に勝ったとき以来となる。
「今夜と明日は疲れを感じると思うけど、今この瞬間は信じられないほど幸せだ。自分を本当に誇りに思う」とマレーは試合後のオンコートインタビューで語った。
「このようなスタジアムでマッテオのような選手との試合でいいプレーができるようにこの数ヵ月に渡ってチームと一緒に多くの努力をつぎ込んできたけど、今日はそれが報われたよ」
昨年の大会で4強入りしたベレッティーニのパワフルなテニスに多彩なショットを駆使した持ち前のガッツ溢れるプレーと賢明な戦術で対応したマレーは相手のミスにも助けられて2セットを先取したが、次第にレベルを上げてきたベレッティーニが第3セットを奪うとキープ合戦のままタイブレークにもつれ込んだ第4セットも取って試合を振り出しに戻した。
第4セットのタイブレークで5-5に追いついた起死回生のパッシングショットなどマレーは随所で目覚ましいショットを放ったが、アグレッシブなストロークで先手を取ってくるベレッティーニを前にやや押されて試合を終わらせることができなかった。
逆に第5セット4-5からマッチポイントを握られたマレーは中途半端なドロップショットからネットに出て絶体絶命の危機に立たされが、相手のミスで何とか生き延びることができた。そのまま突入した10ポイントタイブレークではマレーが一気に5-0とリードを広げると、最後はリターンがネットに当たってから相手コートに落ちて試合に終止符が打たれた。
「(グランドスラム大会で第5セットの)10ポイントタイブレークをプレーしたのは初めてだった。かなり違うね。6-1や7-1になってもまだかなりと遠いと感じるよ。彼は力強く追撃してきたけど、最後は少しラッキーだったね」とマレーは試合を振り返った。
「試合の終盤は本当にいいプレーができていたと思うし、プレーしながら感じていた。彼のサービスは凄まじかったし、彼はツアー屈指のファイターでもある。彼は最後まで戦う選手だから、僕も勝ちきるためによく頑張ったよ」
マレーは次のラウンドで、ファビオ・フォニーニ(イタリア)とタナシ・コキナキス(オーストラリア)の勝者と対戦する。この試合はコキナキスが6-1 6-2 4-2とリードして勝利目前まで迫ったが、雨で中断して翌日以降に順延となった。
写真◎Getty Images
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