チチパスとティームが決勝進出、4年連続で新チャンピオン誕生へ [Nitto ATPファイナルズ]

男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10~17日/賞金総額900万ドル/室内ハードコート)は大会7日目が終了し、4年連続で初優勝者を迎えることになった。ステファノス・チチパス(ギリシャ)とドミニク・ティーム(オーストリア)が土曜日に、それぞれの準決勝に勝ったのだ。

 アフタヌーンセッションで第6シードのチチパスが第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)を6-3 6-4で、イブニングセッションでは第5シードのティームが前年王者で第7シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を7-5 6-3で破り、ふたりはともにこの大会では初となる決勝に臨むことになった。

 チチパスは重要な瞬間にメンタル的に持ちこたえ、12回あったブレークポイントのうち11本をセーブしてフェデラーを退けた。フェデラーは相手をプレッシャー下に置き続けたが、いざというときに一歩足りなかった。

「自分がいかに懸命に戦ったか、ブレークポイントでいかに集中し続けたかについて、僕は今日の自分を誇りに思う」とキャリア最大の決勝に進出したチチパスはコメントした。「プレッシャー下でも、僕は崩れなかった。冷静さを保ち、判断においてすごく成熟していた」。

 ATPファイナルズ初出場となるチチパスはこの日のフェデラーに対する準決勝で、第1セットに直面した6つのブレ―クポイントをすべてセーブした。その中には、5-3からのふたつのポイントもある。彼は非常に長くなったそのゲームをついにキープするのに、7つのセットポイントを必要とした。

 21歳のチチパスは第2セットで先にブレークを果たして2-1とリードすると、その次のゲームでは0-40から3つのブレークポイントをセーブした。フェデラーは最終的に4つ目のブレークポイントをものにして追いついたが、チチパスはすぐにブレークし返した。

 そのあとお互いにキープし合って迎えた5-4からの自分のサービスゲームで15-40からさらにふたつのブレークポイントを凌いだチチパスは、38歳のフェデラーにもはやカムバックするチャンスを与えず最後はサービスエースで試合にケリをつけた。

「間違いなく、僕にも勝つチャンスがあった」とフェデラーは振り返った。「僕はただ、もっといいプレーができなかったことにフラストレーションを感じている。そしていいプレーをして巻き返したときに、僕はふたたびそれを投げ出してしまった」。

準決勝敗退に終わったロジャー・フェデラー(スイス)
LONDON, ENGLAND - NOVEMBER 16: Roger Federer of Switzerland reacts in his semi-final singles match against Stefanos Tsitsipas of Greece during Day Seven of the Nitto ATP World Tour Finals at The O2 Arena on November 16, 2019 in London, England. (Photo by Justin Setterfield/Getty Images)

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