20歳のジェン・チンウェンがカサキナを圧倒、準決勝の相手はサムソノワ [アブダビ・オープン]

写真はジェン・チンウェン(中国)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「ムバダラ・アブダビ・オープン」(WTA500/アラブ首長国連邦・アブダビ/2月6~12日/賞金総額78万637ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、20歳のジェン・チンウェン(中国)が第1シードのダリア・カサキナ(ロシア)を6-1 6-2で退けベスト4進出を決めた。

 昨年から目覚ましい成長ぶりを見せているジェンは、キャリア3度目の対トップ10勝利を挙げた。昨シーズンのジェンは8月にトロントの2回戦でオンス・ジャバー(チュニジア)、9月の東京2回戦ではパウラ・バドーサ(スペイン)に勝っていた。彼女がWTAツアーで準決勝に進出したのは3度目で、WTA500レベルでは準優勝を飾った昨年の東京に続いて2度目となる。

 出だしから主導権を握ったジェンは持ち前の攻撃的なストロークでカサキナを圧倒し、甘いボールがくれば迷わずネットに出てボレーで仕留める果敢なプレーを見せて相手に付け入る隙を与えなかった。4本のサービスエースを含む25本のウィナーを奪ったジェンは、状況を見てドロップショットを混ぜるなど賢明なプレースメントでも光るものを見せた。

「素晴らしい試合ができた。彼女はディフェンス力が高い素晴らしい選手だから、自分がいいプレーをして勝つことができて本当にうれしいわ」とジェンは試合後にコメントした。

 ジェンは次のラウンドで、第4シードのベロニカ・クデルメトワ(ロシア)を6-3 6-3で破って勝ち上がった第8シードのリュドミラ・サムソノワ(ロシア)と対戦する。ふたりは過去1勝1敗だが、サムソノワは昨年の東京決勝でジェンに勝っている。

 もうひとつの準決勝は、ベリンダ・ベンチッチ(スイス)とベアトリス・アダッド マイア(ブラジル)の顔合わせとなった。第2シードのベンチッチが予選勝者のシェルビー・ロジャーズ(アメリカ)を7-6(5) 6-2で下し、第6シードのアダッド マイアは第3シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)に3-6 6-3 6-2で逆転勝利をおさめた。

 前日に3時間13分に渡る死闘の末にユリア・プティンセバ(カザフスタン)を倒していたアダッド マイアはトップ10プレーヤーに対して6連勝を飾ったあと、「本当に厳しいバトルだった。ルバキナは非常にいい選手で世界最高峰の一角だから、彼女のサービスゲームでは特にそうだけどすべてのゲームで気が抜けなかった。何とかリターンを返してブレークし、勝つチャンスを見出そうとしていたの。勝てて本当によかったわ」と試合を振り返った。

「昨夜はアドレナリンが残っていて、眠りについたのは午前3時ごろだったと思う。フィジオの元を離れたのは午前1時ごろだったかしら。数時間後にプレーすることがわかっているから勝利を祝っている暇もないし、朝にはもうジムにいたのよ。まあでも、それも悪くないわ」

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写真◎Getty Images

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