シナーが18歳フィスの進撃を終わらせ今季初の決勝進出 [南フランス・オープン]

写真はオーストラリアン・オープンでのヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「南フランス・オープン」(ATP250/フランス・モンペリエ/2月6~12日/賞金総額63万705ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第2シードのヤニク・シナー(イタリア)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した18歳のアルトゥール・フィス(フランス)を7-5 6-2で下して今季初優勝に王手をかけた。

 競り合いの末に4-5から2つのセットポイントを凌いでキープしたシナーは次のゲームでブレークに成功し、僅差の戦いを制して第1セットを先取した。シナーは第2セットでベースラインからよりアグレッシブにプレーし、試合の主導権を握って1時間34分で勝利を決めた。

「今季初の決勝に進出することができて凄くうれしい。僕たちはビッグマッチをプレーするために非常に厳しい練習を積んでいるからね。どんな大会でも勝ち進むというのは非常にいいことだ。決勝に進出できてとても幸せだよ」とシナーは試合後のオンコートインタビューで語った。

 キャリア2度目のツアー本戦で母国の大先輩でもあるリシャール・ガスケ(フランス)や第4シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)らの強豪を倒すなどして夢の進撃を謳歌してきたフィスだが、セットポイントを掴み損ねたあとは集中力の乱れからかミスが早くなって奮起し直すことができなかった。

 競った第1セットでフィスの力に驚いたかと聞かれたシナーは、「彼はこの大会で素晴らしい選手を倒してきたから驚きではなかったし、高いレベルでプレーしなければならないことはわかっていたよ。彼は非常に強く、素晴らしいグラウンドストロークを持っている。第1セットでは経験の差が少しあったかもしれないし、僕のほうが少しラッキーだったね」と答えた。

 シナーは決勝で、第1シードのホルガ・ルーネ(デンマーク)を7-5 6-7(3) 7-6(4)で破って勝ち上がったマキシム・クレッシー(アメリカ)と対戦する。

 サービスゲームで強さを発揮したクレッシーはチャンスがあればネットに出る攻撃的なプレーを披露し、15本のサービスエースを奪ってファーストサーブからのポイントを93%の高確率でものにした。

 パリ生まれでフランス人の父とアメリカ人の母を持つクレッシーは南フランスで育成を受けたあと10代のときにアメリカに渡り、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でカレッジテニスを経験して2018年にアメリカ国籍を取得した経歴を持っている。

「シナーはルーネやこの大会に出ていた他の選手と同じく素晴らしいプレーヤーだから、いつも最高のプレーをしなければならない。決勝を楽しみにしているよ」とクレッシーは次戦を見据えた。

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles