メドベージェフがシナーを下して大会初優勝、ここ5大会で4つ目のタイトルを獲得「最後のほうはかなり震えた」 [マイアミ・オープン]
ATPツアー公式戦「マイアミ・オープン」(ATP1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月22日~4月2日/賞金総額1015万5105ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第4シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が第10シードのヤニク・シナー(イタリア)を7-5 6-3で下して大会初優勝を飾った。
27歳のメドベージェフがツアー大会でタイトルを獲得したのは3月のドバイに続いて通算19回目だが、ATPマスターズ大会では2021年8月のトロント以来で5度目となる。2週間前のインディアンウェルズ決勝ではカルロス・アルカラス(スペイン)に敗れたが、メドベージェフはここ5大会連続で決勝に進出して4勝を挙げるなど24勝1敗の戦績を残した。
堅実かつ緻密なベースラインプレーでストレート勝利をおさめたメドベージェフは、2月のロッテルダム決勝を含めシナーとの対戦成績を6勝0敗とした。
「本当にうれしいよ。厳しい試合だった。今日は恐らく大会中でもっとも気温と湿度が高い日で、簡単なコンディションじゃなかった。ヤニクはちょっとしたケガかケイレンを起こしていたのかもしれないね。僕のほうもバレないように気を付けていたけど、実は苦しんでいたんだ」とメドベージェフは試合後にコメントした。
「これほど大きなタイトルを獲得したのは1年半ぶりくらいじゃなかな。最後のほうはかなり震えたよ。勝つことを恐れてはいないから硬くなっていた訳じゃないはずだけど、それでも手が震えてサービスを打つのが少し難しかった。でも何とか自分を落ち着かせ、試合を締めくくることができたんだ」
ハードコートを得意としているメドベージェフは同サーフェスで開催されるマスターズ6大会のうちインディアンウェルズを除く5つを制し、グランドスラム大会でも2021年USオープンで栄冠に輝いたほかオーストラリアン・オープンでは2021年と22年に準優勝を飾っている。彼はこれまで2019年と21年に自己最多のツアー4勝をマークしているが、今季は最初の4ヵ月で早くもそれに追いついた。
ホベルト・フルカチュ(ポーランド)に敗れた2年前に続いて準優勝に終わったシナーは「今日は残念だったけど、僕にとってこの1ヵ月は非常にポジティブなものだった」と話したあと、「今朝は目覚めがあまりよくなかった。少し気分が悪かったんだけど、とにかくやってみようと思ってコートに出たんだ。残念ながら僕の日じゃなかったね」と明かした。
「棄権を考えるほど深刻なものじゃなかったよ。でも暑い中たくさん走っているうちにどんどん悪くなっていったんだ。でも僕はそれを言い訳にしたくない。彼(メドベージェフ)がいいプレーをしたし、サービスもよかった。リターンゲームでは僕にあまりチャンスはなかった。彼が僕にとってもっとも難しい対戦相手のひとりだというのは間違いないね」
前日に行われたダブルス決勝では、サンティアゴ・ゴンサレス(メキシコ)/エドゥアール・ロジェ バセラン(フランス)がオースティン・クライチェク(アメリカ)/ニコラ・マウ(フランス)とのノーシード対決を7-6(4) 7-5で制して今季2勝目を挙げた。
男子ダブルス優勝のサンティアゴ・ゴンサレス(メキシコ/左)とエドゥアール・ロジェ バセラン(フランス)(Getty Images)
写真◎Getty Images
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