ルーネが2戦連続ジョコビッチ撃破で準決勝へ「最高のテニスをしなければならなかった」 [イタリア国際]

写真はホルガ・ルーネ(デンマーク)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月10~21日/賞金総額863万7966ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で、第7シードのホルガ・ルーネ(デンマーク)がディフェンディング・チャンピオンで第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6-2 4-6 6-2で倒してベスト4進出を決めた。

 フィジカル的に最高の状態ではなかった様子のジョコビッチは2ゲームしか取れずに第1セットを落としたが、第2セット序盤にトレーナーに治療を受けてからレベルを引き上げ初のブレークに成功して5-2とリードを奪った。ルーネは続く2ゲームを連取して一旦振り出しに戻したが、そこで雨により試合は一時中断した。

 再開後のゲームをブレークしたジョコビッチは何とか第2セットを取り返したが流れを変えるには至らず、第3セットで4-0と引き離したルーネが自分のサービスゲームをきっちりキープして2時間19分で勝利を決めた。

「試合を締めくくるのは本当に難しい。彼は多くのプレッシャーをかけてくるけど、僕は何とかいいショットを何本か打つことができて勇気を持ち続けた。それがもっとも重要なことだった」とルーネは試合を振り返った。

「第2セットでの僕は勇敢さが少し足りなかったと思う。雨で中断したあと、セットを落としはしたけど勇気を持って出直すことができた。『このまま続けていけば大丈夫だ』と自分に言い聞かせていたよ」

 ふたりはこれが3度目の対決だったが、ルーネが2勝1敗と勝ち越した。試合の大部分で主導権を手放さなかったルーネの勇敢な戦いぶりは、やがて必然的に起こる勢力図の変化の予兆のようにも見えた。昨年11月にパリ決勝でジョコビッチをフルセットで下した20歳のルーネは、この試合を含む直近のATPマスターズ1000の6大会での戦績を17勝4敗とした。

「僕にとって本当に大きな勝利だ。もちろん僕は昨年のパリでも勝っていたけど、ノバクとの対戦は常に非常に大きな挑戦だ。彼はテニス界でもっとも偉大な選手のひとりだからね。昨日も言ったように、最高のテニスをしなければならいことはわかっていた。そして今日の僕はベストのレベルだった。自分自身を誇りに思うし、すべての瞬間を楽しんだよ」とルーネは試合後のオンコートインタビューで語った。

「もちろん僕は謙虚であり続ける。まだまだこれから成し遂げなければならいことがたくさんあるからね。僕は常に謙虚であるべきだと思っているし、そう願っている。周りからもそのように見られたい。コートでは物凄いファイターで試合で全力を尽くす。今日は勝つことができて凄くうれしい。一生懸命に戦い、最高のテニスをしなければならなかった。僕はノバクの大ファンでもあるんだ。多大な影響を受けているし、彼の幸運を祈っている」

 ルーネは次のラウンドで、第24シードのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)を7-6(5) 6-4で破って勝ち上がった第4シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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