ルーネが苦闘の末に初戦クリア「相手のプレーに適応しなければならなかった」 [フレンチ・オープン]

写真は初戦を突破したホルガ・ルーネ(デンマーク)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月28日~6月11日/クレーコート)の男子シングルス1回戦で、第6シードのホルガ・ルーネ(デンマーク)がクリストファー・ユーバンクス(アメリカ)を6-4 3-6 7-6(2) 6-2で倒して大会をスタートした。

 最初の3セットはスコア以上の競り合いだったが、第3セットをタイブレークの末に獲ったこと流れを掴んだルーネが第4セットで2度ブレークして勝利を決めた。

 決して楽ではなかった試合を終えたルーネはオンコートインタビューで、「初戦というのは常に緊張するものだ。でもこれは僕のお気に入りの大会のひとつだから、よりよいプレーをするため全力を尽くすよ」と語った。

「クリス(ユーバンクス)はいいプレーをした。サービスがよく、のびのびとプレーしていた。言うまでもなく彼には失うものは何もない。そのことが今日は彼を特別にのびのびとプレーさせたのだろうと思う。彼とは一度もプレーしたことがなかったから、相手のプレーに適応しなければならなかった」とルーネは試合後の記者会見で話した。

「でも第4セットでのレベルには満足している。あそこから少しいいプレーができるようになったんだ。とにかく勝つことができてうれしいよ」

 初出場だった昨年の大会でグランドスラム本戦初勝利から4連勝を飾ったルーネは、同大会の男子シングルスで8強入りした初のデンマーク人となった。今季ここまで2023年クレーコート4大会でプレーしたルーネはATP250のミュンヘンでタイトルを獲得し、ATPマスターズ1000大会のモンテカルロとローマでは準優勝を飾った。

 昨年よりも大きな注目を集めていることについて聞かれたルーネは、「正直に言って、それほどでもないよ。僕はここまで非常にいいクレーコートシーズンを送ってきた。全般的に見て、よりよいプレーをし始めていると感じている。今日はベストのレベルでプレーできなかったけど、クリスがそうさせたんだ。彼にアジャストしなければならず、勝利への道を見つけ出す必要があった。ときには自分のしたいプレーではなく、勝つためにどのようなプレーをするのかが重要になる。今日がそうだった」と答えた。

「ラファエル・ナダル(スペイン)がいないからよりオープンになっていることは確かだけど、まだノバク・ジョコビッチ(セルビア)やカルロス・アルカラス(スペイン)もいる。グランドスラム大会で22回も優勝しているノバクは大舞台での経験が豊富だから、やはり優勝候補に違いないよ。もし14回も勝っているラファがいたら一番の候補だけど、今日はダニール・メドベージェフ(ロシア)が負けるのを観た。何が起きても不思議じゃないんだ」

 ルーネは次のラウンドで、同日の最終試合でセバスチャン・バエス(アルゼンチン)を3-6 6-3 7-5 1-6 7-5で破って勝ち上がったガエル・モンフィス(フランス)と対戦する。ケガによる約4ヵ月の戦線離脱を経て3月に復帰してからツアーレベルで一度も勝てていなかったモンフィスは、第5セット0-4から巻き返して掴んだ劇的な勝利にうれし涙を流した。

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写真◎Getty Images

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