今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」（フランス・パリ／本戦5月28日～6月11日／クレーコート）の男子シングルス準々決勝で、第4シードのキャスパー・ルード（ノルウェー）が第6シードのオルガ・ルーネ（デンマーク）を6-1 6-2 3-6 6-3で倒してベスト4に進出した。

　激しいバトルが期待された北欧対決だったが、4回戦で5セットを戦った疲労からかルーネは最初の2セットではベストの調子からは程遠いプレーでミスを多発し、反対に非常に安定したプレーを見せたルードがラリーを支配してほぼ一方的に試合を進めた。

　ルーネらしい反撃が見られたのは第3セットに入ってからだった。ピンチを凌いだ末に第1ゲームをキープしたルーネは突然増えた相手のミスにも助けられて次のゲームで初のブレークに成功し、アグレッシブさと正確さを増したプレーでそのリードを守りきった。

　しかし第4セットで立て直したルードが3度のデュースを繰り返した末に第4ゲームでブレークに成功し、次のゲームでルーネの反撃を押し返してキープするとふたたび流れを掴んで2時間44分で試合を締めくくった。

「本当にほっとした。僕は自分にプレッシャーをかけずにプレーしようと心掛けてこの試合に臨んだ。でも当然ながらそれは簡単なことじゃない。オルガに対してビッグマッチをプレーしているんだから簡単にいくはずはないからね」とルードは試合後のオンコートインタビューで語った。

「彼はとてもアグレッシブにプレーする。僕にとって幸運だったのは最初の2セットで彼は恐らくあまり調子がよくなかったようで、ミスが多くて大量のフリーポイントを獲得することができたことだ。そのおかげで緊張感がほぐれたけど、彼が反撃を開始した。第3セットから彼のプレーがよくなったけど僕は第4セットで運よくひとつブレークでき、そのリードを最後まで守ることができたんだ」

　ルードは準決勝で、トマス マルティン・エチェベリ（アルゼンチン）を6-4 3-6 6-3 6-4で破って勝ち上がった第22シードのアレクサンダー・ズベレフ（ドイツ）と対戦する。

「彼（ズベレフ）が準決勝に戻ってくるのを見ることができるのは凄くいいことだ。彼は1年前にケガをしてから非常に厳しい年を送った。いい試合になると思う。僕たちは互いに全力を尽くす。どうなるか見てみよう」とルードは次戦を見据えた。