ムチョバは女王をぎりぎりまで追い詰めながらも準優勝「すべてを出し尽くしたから後悔はない」 [フレンチ・オープン]

写真は女子シングルス表彰式で準優勝のプレートを受け取ったカロリーナ・ムチョバ(チェコ)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月28日~6月11日/クレーコート)の女子シングルス決勝で、第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)がカロリーナ・ムチョバ(チェコ)を6-2 5-7 6-4で振りきり大会連覇を達成した。

 第1セットを先取したシフィオンテクは第2セットも3-0とリードしたが、そこから反撃を開始したムチョバがもつれながらもセットオールに追いついた。第2セットのラストから第3セット2-0とするまで、10ポイントを連取したムチョバが流れを掴んだかに思われたが、2-2に追いついたシフィオンテクが3-3からまたもサービスゲームを落として窮地に陥りながらも、直後にブレークバックに成功すると、最終的に最後の3ゲームを連取してタイトルを死守した。

 勝利に手が届きかけながら敗れたあと、ムチョバは「私は今日、コートですべてを出し尽くした。後悔することは何もない」と語った。

 見事な組み立て能力とそれにともなうネットプレーで、強打を誇る第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)を倒したムチョバだが、決勝ではベストの力を出すことなく散るかに見えていた。しかし彼女はまたもやってのけ、女王をぎりぎりまで追い詰めた。試合に終止符を打った彼女のダブルフォールトは、この試合で初めてのものだった。

「非常に競った試合だったと感じた。でも全体的に見て、自分をグランドスラム大会の準優勝者と呼べるというのは素晴らしい成果だわ。間違いなく、将来的にこのような大きなタイトルをかけてプレーするチャンスを得るための大きなモティベーションになる」とムチョバは試合後にコメントした。

 元世界ランク19位で、2021年オーストラリアン・オープンで4強入りしたほか、ウインブルドンでは19年と21年に準々決勝に進出した実績を持つムチョバだが、ロラン・ギャロスではこれまで一度も3回戦より先に勝ち進んだことがなかった。

「グランドスラム大会に臨むときは常に自分を信じているけど、これまでは一度も決勝に進出したことがなかった。信念だけは持ち続けていたけど、それを実際に成し遂げるというのはとても素晴らしくて温かい感じがするわ」とムチョバは話した。

「自信のためにいいことよ。自分には大きなことをやってのける能力があるということを知ることができたから。やる気が出るし、今は自分にもできると感じている。必ずもう一度あの舞台に到達し、タイトルをかけて戦いたいと思っているわ」

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写真◎Getty Images

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