“中断はマレーにとって吉か凶か?”注目の2回戦はセンターコートの使用制限により試合途中で順延 [ウインブルドン]
今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月3~16日/グラスコート)の男子シングルス2回戦で第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)と元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)が対戦したが、マレーが6-7(3) 7-6(2) 6-4とリードしたところでセンターコートの使用制限時間を迎えたため順延となった。
中断が告げられたときはイギリス人のマレーさえ主審に「何故だ?」と問いかけたが、ウインブルドンでは23時以降は試合を行えない『夜間活動禁止令』的な独自の規則を設けている。これは近隣住民が遅い時間帯に観客が移動したりして騒音などに煩わされないように配慮して設けられたもので、2019年にセンターコートの屋根が設置されて夜間の試合が可能になったときに施行された。
試合は期待を裏切らない熱戦となったが、第3セット終了時点で22時40分くらいだっため区切りのいいところで中断の決断が下された。非常にレベルの高い戦いとなっていただけに、この中断がどちらに味方するのか予想するのは難しいかもしれない。
マレーはタイブレークの末に第1セットを落としたあとリズムを掴むと僅差で第2セットを取ったが、第3セット5-4からのサービスゲーム40-15から逆を突かれた際に股関節を痛めた様子で叫び声を上げて倒れ込んだ。マレーは引退さえ考えたほど股関節のケガに苦しみ、金属製の人工股関節を入れる手術を受けて復活への道のりを進んでいる。
鼠径部を押さえて芝の上で悶絶したマレーは30秒ほどで立ち上がり、脚を振ってチェックしたあとサービスを打つとリターンがアウトとなって第3セットが無事に終了した。マレーは掴み始めていた流れをこの中断で断たれるかもしれないが、負傷した個所がどのような状態かによっても影響が変わってくる。
試合の続きは金曜日に同じセンターコートの第2試合に組まれ、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)とアレクサンドル・ミュレー(フランス)の2回戦終了後に行われる予定になっている。
写真◎Getty Images
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