男子がマヨで女子はパリー、フランス勢が華麗に“アベック”優勝を披露 [世界スーパージュニア]

 まずは女子。フランスのジュニアナショナルのメンバーとしてロラン・ギャロスを練習拠点にする17歳のパリーと、フィリピン出身ながらマヨルカの『ラファ・ナダル・アカデミー』で鍛錬を積む14歳のエアラとの初対戦だ。最近の若い女子には滅多にいない片手バックハンドでパリーが魅せれば、左利きのエアラはアグレッシブな姿勢を常に前に押し出してキレも伸びもあるショットを頭脳的に組み立てる。二人のラリーは、瑞々しく溌剌として見応えがあった。

 絶好のスタートを切ったのはエアラだった。第2ゲームをラブゲームでブレークし、第3ゲームも40-15とそのままキープして3-0の勢いを見せていた。しかし、そこからアンフォーストエラーが目立ち始め、このゲームでブレークバックを許す。攻撃的なテニスが裏目に出たかたちだ。

 一方、「焦らず、ワンプレー、ワンプレーに集中するように心がけていた」というパリーは試合が進むにつれて安定感を増した。結局2-0から第2セットの第2ゲームまでパリーが6ゲームを連取。オンコート・コーチングを使ってコーチのアドバイスを聞きながら涙を拭ったエアラは終盤粘ったが、逆転にはおよばなかった。

ディアン・パリー(フランス)(撮影◎宮原和也 / KAZUYA MIYAHARA)

「まだ14歳の若さなんだ。価値のある経験ができたよ。これからだ」とコーチのダニエル・ゴメス氏は教え子をねぎらった。2004年のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)に次ぐ最年少優勝はならなかったが、大いに将来が楽しみなアジアのスターの卵である。

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