ルーネに前年決勝の借りを返したジョコビッチが準決勝へ「3セットともどちらが取ってもおかしくなかった」 [パリ・マスターズ]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月30日~11月5日/賞金総額674万8815ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準々決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がディフェンディング・チャンピオンで第6シードのオルガ・ルーネ(デンマーク)に7-5 6-7(3) 6-4で競り勝ちベスト4に進出した。

 6-5から初めて相手のサービスゲームを破って第1セットを先取したジョコビッチはタイブレークの末に第2セットを取り返されたが、第3セット第3ゲームでブレークしたリードを最後まで守りきって2時間55分で前年決勝の雪辱に成功した。ルーネは昨年のパリ決勝からジョコビッチに連勝していたが、両者の対戦成績は2勝2敗となった。

 ルーネもプレーの質と気迫で一本も引かず堂々と渡り合い、第2セット4-5のサービスゲームではマッチポイントを凌いだ末にタイブレークに持ち込みセットオールに追いついていた。ルーネの陣営には前週のバーゼルから元世界ナンバーワンでジョコビッチのコーチを務めていたボリス・ベッカー(ドイツ)が加入しており、新体制をスタートさせたばかりだった。

「昨年の決勝と非常によく似た試合で、3セットともどちらが取ってもおかしくなかった。第2セットのタイブレークで僕は酷いプレーをした。恐らく今季最悪のタイブレークだった。しかしメンタル的に強くあり続け、安定したプレーをした彼(ルーネ)の功績だ。僕たちのプレースタイルは類似している。ふたりともよく動き、ディフェンスに優れたオールラウンドプレーヤーだ」とジョコビッチは試合を振り返った。

「彼はボリスと一緒に働き始めて以来、ここ数週間でプレーが随分よくなってきた。ボリスが相手のボックス席にいるのは奇妙な感じだった。オルガと彼の幸運を祈るよ」

 同大会での戦績を48勝9敗としたジョコビッチは次のラウンドで、第13シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を4-6 6-3 6-1で破って勝ち上がった第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と対戦する。

 もうひとつの準決勝は、ステファノス・チチパス(ギリシャ)とグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)の顔合わせとなった。第7シードのチチパスが第16シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を6-3 6-4で退け、ディミトロフは第11シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)を6-1 4-6 6-4で振りきった。

 シーズン末にイタリア・トリノで開催される世界トップ8による「Nitto ATPファイナルズ」の出場権を争うレースランキングで逆転する可能性があったフルカチュとデミノーが負けたことにより、7位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と8位のルーネが残り2枠を確保した。

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写真◎Getty Images

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