またも第3セット5-2からデミノーに敗れて初戦敗退のマレーがラケット破壊でブーイング「今はあまり楽しんでいるとは言えない」 [パリ・マスターズ]

写真はアンディ・マレー(イギリス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月30日~11月5日/賞金総額674万8815ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス1回戦で、第13シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)が元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)に7-6(5) 4-6 7-5で競り勝った。

 タイブレークの末に第1セットを落としたマレーはワンブレーク差で第2セットを取り返したあと第3セット5-2からサービスゲームを迎えたが、そこからデミノーが5ゲームを連取して3時間1分で勝利をもぎ取った。

 2度目のサービング・フォー・ザ・マッチで40-30とマッチポイントを握りながら逆転を許したマレーは負けが決まったあとラケットをコートに叩きつけて破壊し、握手を終えてベンチに戻ったあとも更にラケットに怒りぶつけて観客からブーイングを浴びた。

 両者の対決はマレーが金属製の関節(人工股関節)を入れる手術を受けた2019年以降だけで今回が通算6度目(2022年レーバー・カップを含む)だったが、デミノーの6連勝となった。今季だけで4度顔を合わせ、直近では先月末の北京1回戦でマレーが第3セット5-2とリードしながら3-6 7-5 6-7(6)で惜敗していた。

「コートでの感じ方やプレーぶりに関して言えば、今はあまり楽しんでいるとは言えない。ここ5~6ヵ月は楽しいものではなかったから、もう一度楽しさを取り戻す努力をする必要がある。あんな試合をしていたらポジティブな気持ちになれないからね」とマレーは試合後の記者会見で心中を明かした。

「自分の望むレベルに到達するには1~2週間の練習では十分ではない。自分にチャンスを与えるためには多くの努力を継続して行う必要がある」

 デミノーは次のラウンドで、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)とワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したバンジャマン・ボンジ(フランス)の勝者と対戦する。

 この日プレーしたデミノー以外のシード勢は第9シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)、第12シードのトミー・ポール(アメリカ)、第16シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)が2回戦に駒を進めたが、第14シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)と第15シードのベン・シェルトン(アメリカ)は敗れた。

 アレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)がシェルトンを7-6(4) 5-7 6-3で振りきり、アレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)はティアフォーを6-3 6-4で倒してそれそれシードダウンを演じた。

 そのほかの試合ではグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、ニコラス・ジャリー(チリ)、タロン・グリークスプア(オランダ)、ラスロ・ジェレ(セルビア)、ロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)に加え、ロマン・サフィウリン(ロシア)、西岡良仁(ミキハウス)、ボティック・ファン デ ザンツフープ(オランダ)、ドミニク・ティーム(オーストリア)の予選勝者4人が初戦を突破した。

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写真◎Getty Images

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