シーズン最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」（オーストラリア・ビクトリア州メルボルン／本戦1月14～28日／ハードコート）の女子シングルス準決勝で、第12シードのジェン・チンウェン（中国）が予選から勝ち上がってきたダイアナ・イエストレムスカ（ウクライナ）を6-4 6-4で倒してキャリア最大のタイトルに王手をかけた。

　リー・ナ（中国）が四大大会で2つ目のタイトルを獲得した10年後、もうひとりの中国人選手が同じ大会でグランドスラム決勝の舞台に辿り着いた。

　第2ゲームでサービスダウンを喫しながらもワンブレーク差で第1セットを先取したジェンは第2セット2-1とリードした直後にブレークバックを許したが、3-3からもう一度相手のサービスゲームを破ったリードを最後まで守りきって1時間42分で勝利を決めた。

「信じられないような気分だわ。素晴らしいパフォーマンスで決勝に進出できて凄く興奮している。今の気持ちを言葉で表現するのは難しい。子供のころからの夢だったから」とジェンは試合後のオンコートインタビューで語った。

「ここオーストラリアン・オープンほど特別なものはないわ。本当にうれしいけど、まだ戦いが残っている」

　試合後の記者会見でリー・ナが優勝した10周年となる大会で決勝に進出したことを指摘されたジェンは、「私は運命を信じている」と話した。

「すべてがうまくいっているとき、私は運命を信じる。だけどもし運命が味方しないならまったく信じない。運命がどちらに向かうか次第ね」

　同種目でリー・ナに次ぐ中国人選手2人目のグランドスラム制覇を目指すジェンは決勝で、第4シードのココ・ガウフ（アメリカ）を7-6(2) 6-4で破って勝ち上がった第2シードのアーニャ・サバレンカ（ベラルーシ）と対戦する。

「サバレンカは今のツアーでもっとも強くボールを打つ選手のひとりだと思うから、決勝は本当に激しい戦いになるでしょうね。彼女はもっとも強力なサービスとフォアハンド、力強いバックハンドを持つ完成された選手だわ。私はここまでシード選手と当たっていないけど、試合では何が起こるかわからない。決勝がどうなるか見てみましょう」とジェンは次戦を見据えた。

「私の夢は決勝に進出することだけじゃない。もう少しというところまできているけど、あと少しがまだ先にあることはわかっている。まだやらなければならないことがある」