ジェン・チンウェンは初のグランドスラム決勝で力を発揮できず「もっと強くなって戻ってきたい」 [オーストラリアン・オープン]

写真はジェン・チンウェン(中国)(Getty Images)


 シーズン最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月14~28日/ハードコート)の女子シングルス決勝で、第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)が第12シードのジェン・チンウェン(中国)を6-3 6-2で下して大会連覇を果たした。

 同大会の女子シングルスでタイトル防衛に成功したのは、2012年と13年にやってのけた母国の先輩でもあるビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)以来となる。

 第2ゲームでいきなりサービスダウンを喫したジェンは2-5からのサービスゲームで0-40と追い込まれながら3つのセットポイントをセーブしてキープしたが、サバレンカが続くサービスゲームで第1セットを締めくくった。第2セットで2度ブレークしたサバレンカは5-2で迎えたサービスゲームで40-0からジェンの抵抗を受けたが、5度目のチャンピオンシップポイントをフォアハンドのウィナーでものにして1時間16分で快勝した。

 初めてのグランドスラム決勝に臨んだジェンは第2セット第1ゲームで3本のダブルフォールトを犯すなどサービスに苦しみ、ファーストサーブを53%しか入れることができなかった。またラリーでも相手のパワーにうまく対処できず、打ち合いが続くと先にミスがでてしまうことが多かった。

「彼女(サバレンカ)はサービスが非常にいいから、彼女と対戦するときは自分のサービスゲームをキープすることがとても重要だと思う。でも私はそれができなかった。特に序盤にできなかったのが痛かった」とジェンは試合後の記者会見で語った。

「今日はベストのパフォーマンスができなかった。もっといいプレーを披露したいと思っていたから本当に残念だわ」

 2022年のWTA最優秀新人賞に続き昨年はもっとも上達した選手賞に輝いた21歳のジェンは、2011年フレンチ・オープンと14年全豪を制したリー・ナ(中国)に続くグランドスラム大会シングルスにおける2人目の中国人チャンピオンになることを目指していた。

 先輩のリー・ナは2011年全豪で初めてグランドスラム決勝に進出したときは敗れたが、同年のロラン・ギャロスで栄冠に輝いた。更に彼女は2013年全豪の決勝で負けた翌年に2度目のグランドスラム制覇を果たしている。

「実際ところ、私は今日の敗戦からもっと学ぶことができると思う。次はもっといい選手になり、もっと強くなって戻ってくることを願っている」とジェンは更なる飛躍を誓った。

 ベスト4に進出した時点でトップ10デビューが決まっていたジェンは、決勝に勝ち残ったことで大会後に更新される世界ランクで7位に浮上する予定になっている。シングルスで中国人選手として2人目のトップ10プレーヤーとなるジェンは、先駆者であるリー・ナにまた一歩近づいた。

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写真◎Getty Images

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