ジュネーブ準決勝敗退のジョコビッチが優勝なしのままタイトル防衛がかかるフレンチ・オープンへ「自分が優勝候補だとは思っていない」

写真はロレックス・モンテカルロ・マスターズでのノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ゴーネット・ジュネーブ・オープン」(ATP250/スイス・ジュネーブ/5月19~25日/賞金総額65万1865ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がトマーシュ・マハーチュ(チェコ)に4-6 6-0 1-6で敗れる番狂わせが起きた。

 1-4から巻き返して第1セットを先取したマハーチュは1ゲームも取れずに第2セットを取り返されたが、第3セット0-1から最後の6ゲームを連取して2時間6分でキャリア最大の勝利を決めた。

 23歳のマハーチュはキャリア初のツアー決勝で、雨で延期となった第2シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)とフラビオ・コボッリ(イタリア)の勝者と対戦する。

 フィジカル的に苦しんでいる様子だったジョコビッチは第1セット終了後にメディカルタイムアウトを取って第2セットでは一時的に活力を取り戻したが、最後までは続かず第3セットでは失速した。

 ジョコビッチはロラン・ギャロスでのタイトル防衛に向けて調子を整えるために急遽ワイルドカード(主催者推薦枠)を受け取り参戦したが、ここ2日間苦しんだ胃腸の問題があったにしても調子とフィットネスに疑問を残したままパリに向かうことになった。

「もちろん心配している。今年はまったくいいプレーができていない。何度かいい試合はあったけど、これが現実だから受け入れるしかない。自分が(ロラン・ギャロスで)優勝候補だとは思っていない。1試合1試合に取り組み、どこまでいけるか見てみよう」とジョコビッチは試合後の記者会見で語った。

 胃腸の問題について聞かれたジョコビッチは「今日は胃の具合が悪く、健康状態が最悪だった。夜もよく眠れず、今日も体調がよくなかった」と答え、「でも彼(マハーチュ)の勝利にケチをつけたくはない。彼は勝利に値した」と相手を称えた。

「正直に言って、この試合についてどう考えたらいいかわからない。早く忘れてパリに向けて気持ちを切り替えたい」

 今季6大会でプレーして14勝6敗のジョコビッチが一度も優勝することができずにフレンチ・オープンを迎えるのは、右肘のケガで長期離脱を余儀なくされてトップ10から陥落していた2018年シーズン以来となる。

「ここで3試合プレーできたのはいいことだ。あとは調子を上げていけばいいだけだ。このように体調が悪くてコートで本来の力を発揮できないと楽しくはない。ほかに問題を抱えているときはテニスに集中できない。しっかり体調を整えてロラン・ギャロスに向けて準備ができるよう願っている」

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles