シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」（フランス・パリ／本戦5月26日～6月9日／クレーコート）の男子シングルス1回戦で、第2シードのヤニク・シナー（イタリア）がクリストファー・ユーバンクス（アメリカ）を6-3 6-3 6-4で下して好スタートを切った。試合時間は2時間9分。

　同大会に5年連続出場となる22歳のシナーは、初挑戦だった2020年のベスト8がこれまでの最高成績。第8シードで臨んだ昨年は、2回戦でダニエル・アルトマイヤー（ドイツ）に7-6(0) 6-7(7) 6-1 6-7(4) 5-7で惜敗していた。

　1月のオーストラリアン・オープン（オーストラリア・メルボルン／ハードコート）でグランドスラム初制覇を果たしたシナーは今季3勝を挙げて28勝2敗の戦績で今大会を迎えているが、前哨戦のマドリッド（ATP1000／クレーコート）で股関節を負傷してローマ（ATP1000／クレーコート）の欠場を余儀なくされたためこれが約3週間ぶりの復帰戦だった。

　この大会でノバク・ジョコビッチ（セルビア）がタイトルを防衛してもシナーは決勝に進出すれば世界ランク1位の座に就くことができ、初戦に勝ったことでジョコビッチが決勝進出を逃した時点でATPランキング史上初のイタリア人ナンバーワンが誕生することになる。

　シナーは次のラウンドで、前日にボルナ・チョリッチ（クロアチア）を7-6(5) 7-6(2) 6-4で破って勝ち上がったワイルドカード（主催者推薦枠）のリシャール・ガスケ（フランス）と対戦する。

　1回戦最大の注目カードだった2022年大会準決勝のリマッチは、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ（ドイツ）が歴代最多記録である14回の優勝を誇るラファエル・ナダル（スペイン）を6-3 7-6(5) 6-3で退けた。

　ロラン・ギャロスで112勝を挙げているナダルは19回目の出場で4敗目を喫したが、初戦で敗れたのは今回が初となる。

　そのほかの試合では第9シードのステファノス・チチパス（ギリシャ）、第15シードのベン・シェルトン（アメリカ）、第18シードのカレン・ハチャノフ（ロシア）、第20シードのセバスチャン・バエス（アルゼンチン）、第21シードのフェリックス・オジェ アリアシム（カナダ）、マッテオ・アルナルディ（イタリア）、アレクサンダー・シェフチェンコ（カザフスタン）、ラッキールーザー（予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手）のヨセフ・コバリク（スロバキア）、予選勝者のヘンリー・スクワイア（ドイツ）、クォン・スンウ（韓国）が2回戦に駒を進めた。

　第29シードのアルトゥール・フィス（フランス）はアルナルディに3-6 6-4 4-6 2-6で敗れ、初戦でシードダウンを喫した。

※名前の左に付いている数字はドロー番号、[　]数字はシード順位、Qは予選勝者、LLはラッキールーザー（予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手）

大会2日目◎5月27日｜主な試合結果

男子シングルス1回戦

○33アレクサンダー・ズベレフ（ドイツ）[4] 6-3 7-6(5) 6-3 ●34ラファエル・ナダル（スペイン）

○41カレン・ハチャノフ（ロシア）[18] 6-2 6-0 7-6(5) ●42スミト・ナガル（インド）

○43ヨセフ・コバリク（スロバキア）[LL] 7-6(3) 6-3 3-6 7-6(5) ●44マルコス・ギロン（アメリカ）

○71マッテオ・アルナルディ（イタリア）6-3 4-6 6-4 6-2 ●72アルトゥール・フィス（フランス）[29]

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○80ステファノス・チチパス（ギリシャ）[9] 7-6(7) 6-4 6-1 ●79マートン・フチョビッチ（ハンガリー）

○81ベン・シェルトン（アメリカ）[15] 3-6 6-3 6-4 6-4 ●82ユーゴ・ガストン（フランス）

○86ヘンリー・スクワイア（ドイツ）[Q] 6-2 6-2 3-6 4-6 7-6(12-10) ●85マックス・パーセル（オーストラリア）

○88フェリックス・オジェ アリアシム（カナダ）[21] 6-2 6-4 6-4 ●87西岡良仁（日本／ミキハウス）

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○92クォン・スンウ（韓国）6-3 6-4 6-3 ●91エミル・ルースブオリ（フィンランド）

○115アレクサンダー・シェフチェンコ（カザフスタン）6-4 4-6 1-6 6-1 6-4 ●116アスラン・カラツェフ（ロシア）

○120セバスチャン・バエス（アルゼンチン）[20] 4-6 6-3 6-1 4-6 6-3 ●119グスタボ・ハイデ（ブラジル）[Q]

○128ヤニク・シナー（イタリア）[2] 6-3 6-3 6-4 ●127クリストファー・ユーバンクス（アメリカ）