東京五輪金メダルを見据えたジョコビッチが決勝へ [楽天ジャパンオープン]

「この試合に先立ち、彼が非常によい調子だということはわかっていた」とジョコビッチは明かした。

「彼はボールを非常にいい感じで打っていた。だから僕はいいスタートを切らなければならず、実際にそうすることができた。僕は試合の早い段階でブレークを果たし、そのアドバンテージを手に自分のサービスゲームをキープして第1セットを6-3で取ったんだ」

 有明コロシアムでのここまでのシングルスの試合で、ジョコビッチは1度もセットを落としていない。ここまで戦った8セットのどれもがタイブレークにも至っておらず、彼は大会を通してまだ2度しかブレークを許していない。1セットに落とす平均ゲーム数は、3.5ゲームといったところだ。

 第2セット第1ゲームでネットにつめたジョコビッチは、完璧なコースにボレーを決めてブレークに成功した。第2ゲームでは15-40と相手にブレークポイントを握られたが、巻き返して結局キープし、その後はもう決して振り返らなかった。

楽天ジャパンオープン2019|トーナメント表

「第2セットも同じシナリオだった」とジョコビッチは振り返った。

「ブレークでスタートを切り、競ったゲームでいくつかのブレークポイントをセーブして――第2セットの第2ゲームがそうだったが――それからそのあとには、お互いに非常に正確でいいサービスを打っていたと思う」

 ゴファンは今大会の出場選手の中で、唯一の元チャンピオンだった。彼は2016年大会決勝でニック・キリオス(オーストラリア)に敗れ、2017年にはアドリアン・マナリノ(フランス)を破って優勝していた。

試合後に握手を交わすノバク・ジョコビッチ(セルビア/手前)とダビド・ゴファン(ベルギー/奥)(撮影◎小山真司 / SHINJI OYAMA)

 USオープンでのジョコビッチは、スタン・ワウリンカ(スイス)に対する4回戦の途中に肩の故障のため棄権していた。しかし彼は、東京ではその故障の影響らしきものはまったく見せていなかった。

 ジョコビッチは今、ピート・サンプラス(アメリカ)とタイになる6度目の年末世界ランク1位を目指し、最後のひと押しを行っている最中だ。

(APライター◎ジム・アームストロング/構成◎テニスマガジン)

※トップ写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
撮影◎小山真司 / SHINJI OYAMA

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles