シーズン3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」（イギリス・ロンドン／本戦7月1～14日／グラスコート）の女子シングルス3回戦で、第7シードのジャスミン・パオリーニ（イタリア）が2019年USオープン優勝者のビアンカ・アンドレスク（カナダ）を7-6(4) 6-1で退けベスト16進出一番乗りを決めた。

　オープニングゲームをブレークされた直後に追いついたパオリーニは競り合いとなった第1セットをタイブレークの末に先取し、第2セット0-1から最後の6ゲームを連取して1時間31分で試合を締めくくった。ふたりは先月のフレンチ・オープン3回戦で初対決しており、パオリーニが6-1 3-6 6-0で勝っていた。

　今年のオーストラリアン・オープンまで四大大会のシングルスで2回戦より先に勝ち進んだことがなかったパオリーニは、3大会連続となる16強入りを決めた。

「アグレッシブにプレーしようと心掛けた。そうしないと彼女に振り回されてしまうから。立ち上がりからサービスとリターンで主導権を握ることが目標だった」とパオリーニは試合後のオンコートインタビューで語った。

「ここでプレーするのは本当に楽しい。ボレーも好きなの。今年はダブルスで多くの試合をこなしているから、それが役立っていると思う」

　先月のフレンチ・オープンでグランドスラム自己最高の準優勝を飾ったパオリーニは昨年までツアーレベルのグラスコートで未勝利だったが、前週のイーストボーンで4強入りするなどこのサーフェスでも力を発揮できることを示しつつある。

　ウインブルドンで2021年から3年連続で初戦敗退に終わっていたパオリーニは最後の2試合でいずれもグラスコート実績のあるペトラ・クビトバ（チェコ）にフルセットで敗れていたため、イーストボーンの大会中に「今年は彼女（クビトバ）が妊娠中だから大丈夫だと思う」とジョークを言っていた。

　パオリーニは次のラウンドで、第18シードのマルタ・コスチュク（ウクライナ）を6-4 6-3で破って勝ち上がった第12シードのマディソン・キーズ（アメリカ）と対戦する。

「1日1日に取り組んでいくわ。次は厳しい試合になりそうね。2週目なんだから当たり前だけど。それについてはうれしいし、このレベルでプレーし続けられるよう願っている」とパオリーニは次戦を見据えた。