ジェン・チンウェンが今大会で引退のケルバーを死闘の末に倒して準決勝へ「最後のほうはエネルギーが尽きていた」 [2024パリ五輪テニス競技]

写真は死闘の末に4強入りを決めたジェン・チンウェン(中国)(Getty Images)


 世界的なスポーツの祭典「2024パリ五輪テニス競技」(フランス・パリ/7月27日~8月4日/クレーコート)の女子シングルス準々決勝で、第6シードのジェン・チンウェン(中国)がアンジェリック・ケルバー(ドイツ)に6-7(4) 6-4 7-6(6)で逆転勝利をおさめてベスト4進出を決めた。

 お互いに一歩も譲らず突入した第3セットでジェンは1-4から巻き返して4-4に追いつき、もつれ込んだ2度目のタイブレークで6-3から6-6と追い上げられたあと最後の2ポイントを連取して3時間4分の死闘に終止符を打った。

「本当に厳しすぎて、どうやって勝ったのか思い出せない。恐らくこれまでのキャリアでもっともタフな試合だった」とジェンは試合後にコメントした。

 マッチポイントを凌いだ末に第11シードのエマ・ナバーロ(アメリカ)を倒した3回戦でも3時間以上戦っていたジェンは、「最後のほうはエネルギーが尽きていた。ほとんど息ができないときもあり、脚が鉛のように重く感じた」と明かした。

「これは自分の限界を突破した試合でもある。自分自身を本当に誇りに思う。だから試合が終わったときは信じられないほどうれしくて感情を抑えきれなかったの」

 ジェンは次のラウンドで、第8シードのダニエル・コリンズ(アメリカ)が1-6 6-2 1-4とリードされた時点で棄権したため勝ち上がった第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)と対戦する。

 36歳のケルバーは2022年ウインブルドンのあとに妊娠のためツアーを離れたあと出産と産休を経て1月の男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」で復帰したが、思うような戦績を残すことはできず先週にパリ五輪を最後に引退すると発表していた。

 現役最後の試合を終えたケルバーは、「いろんな感情が頭の中を駆け巡っている。コートで全力を尽くした。特にここに来て素晴らしい試合をしてトップ選手たちとまだ戦えるのだと感じ、ケガではなく自分の意志で(引退を)決めることができることが私にとって重要だと思う」と語った。

「キャリアを終えるのにこれ以上の場所は見つからないわ。フィリップ・シャトリエ・コートのこんなに素晴らしい観客の前で国のためにプレーし、私はとにかくベストを尽くした」

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写真◎Getty Images

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