『生涯ゴールデンスラム』を目指すジョコビッチがオリンピックで初の決勝進出「20年近く待ち望んでいた」 [2024パリ五輪テニス競技]

写真は5度目のオリンピックで初の決勝進出を決めたノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 世界的なスポーツの祭典「2024パリ五輪テニス競技」(フランス・パリ/7月27日~8月4日/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第11シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)を6-4 6-2で下して悲願の金メダルに王手をかけた。

 5-4から初のブレークに成功して第1セットを先取したジョコビッチは第2セット第1ゲームと第3ゲームでサービスダウンを喫したがその都度追いつき、最終的に1-2から最後の5ゲームを連取して1時間49分で勝利を決めた。

 第8シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)に対する準々決勝で負傷した右膝の状態が心配されたが、この日はジョコビッチが動きに支障をきたすような場面は見られなかった。

「とにかく今この瞬間に集中しようと心掛けた。僕は絶好調の選手と対戦し、相手は両サイドから凄いショットを放ってきた。僕はとにかく集中力を保ち、やるべきことをやろうとした」とジョコビッチは試合を振り返った。

「第2セットの立ち上がりは物凄く緊張していた。試合前も試合中も本当にナーバスになっていた。でもこのハードルを乗り越え、母国にメダルをもたらすことができて本当によかった」

 史上最多タイのグランドスラム優勝回数「24」を誇るジョコビッチだが、過去4度のオリンピックでは3度準決勝に進出(シングルス)して2008年北京大会で銅メダルを獲得したのがこれまでの最高成績だった。

「僕はこの勝利を20年近く待ち望んでいた。オリンピックは5回目だけど、過去4度で準決勝を突破したことは一度もなかった。最初の4大会では準決勝で3回負けたんだ」とジョコビッチは試合後のオンコートインタビューで語った。

「この大きなハードルを何とか乗り越えることができた。正直に言うと、過去に負けた準決勝3試合のことを考えていたよ」

 ジョコビッチは『生涯ゴールデンスラム(四大大会全制覇+オリンピックの金メダル)』がかかる初のオリンピック決勝で、第13シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)を6-1 6-1で破って勝ち上がった第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)と対戦する。

 ふたりは過去6戦して3勝3敗と星を分け合っているが、先月のウインブルドン決勝ではアルカラスが6-2 6-2 7-6(4)で勝っている。

「僕はこのスポーツで多くの偉業を達成してきたけど、オリンピックの決勝は初めてだから凄く興奮している。セルビアのファンと世界中の人々に喜びを届けれるよう願っている」とジョコビッチは次戦を見据えた。

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写真◎Getty Images

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