ジョコビッチが37歳にして史上5人目の『生涯ゴールデンスラム』を達成「僕はついにやってのけた」 [2024パリ五輪テニス競技]

写真は生涯ゴールデンスラムを達成したノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 世界的なスポーツの祭典「2024パリ五輪テニス競技」(フランス・パリ/7月27日~8月4日/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)に7-6(3) 7-6(2)で競り勝ち金メダルに輝いた。

 試合はお互いに一歩も譲らずすべてサービスキープで進んだが、重要な場面で力を発揮したジョコビッチが2つのタイブレークを制して2時間50分で勝利をもぎ取った。

 渾身のフォアハンドがウィナーになって勝利が決まった瞬間に歓喜の余り手で顔を覆い、握手のあとにしばらくコートの上に膝と手を着いて顔を伏せていたジョコビッチは、スタンドに上がって家族やチームの仲間と抱き合いながら号泣した。

 ふたりはこれが7度目の対決だったが、ジョコビッチが4勝3敗と勝ち越した。先月のウインブルドンでは決勝で対戦し、アルカラスが6-2 6-2 7-6(4)で勝っていた。

「2セットで3時間近くプレーした。信じられないバトル、信じられないような戦いだった」とジョコビッチは試合を振り返った。

「最後のショットが彼(アルカラス)の横を通り過ぎたとき、それが唯一この試合に勝てると思った瞬間だった。勝てると信じてはいたけど、彼は何度もカムバックしてくるから実際に勝つのは大変だった。彼は僕に最高のテニスを要求し続けるんだ」

 史上最多タイのグランドスラム優勝回数「24」を誇るジョコビッチだが、過去4度のオリンピックでは3度準決勝に進出(シングルス)して2008年北京大会で銅メダルを獲得したのがこれまでの最高成績だった。

 シングルスで『生涯ゴールデンスラム(四大大会全制覇+オリンピックの金メダル)』を達成したのはシュテフィ・グラフ(ドイツ)、アンドレ・アガシ(アメリカ)、ラファエル・ナダル(スペイン)、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に続きジョコビッチが5人目となる。

「何と言っていいかわからない。正直に言って、未だにショックを受けている。37歳でオリンピックの金メダルを獲るために、心、魂、身体、家族、すべてをかけた。僕はついにやってのけた」とジョコビッチは語った。

「セルビアのためにプレーするのは僕の誇りだ。これまでは2012年ロンドン五輪でセルビアの旗手を務めた感動が、人間としてアスリートとして体験したもっとも美しいものだと思っていた。今日まではね。このメダル獲得がそれを超えたよ」


オリンピックで初の金メダルを獲得したノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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