『日本テニス界への多角的な貢献』 ——デ杯日本代表のスポンサー就任、ノアインドアステージの大西雅之社長が抱く「ビジョン」と「ミッション」
ノアインドアステージは全国に35校のインドアテニススクール『テニススクール・ノア』を展開する業界大手の会社だが、その名を別の角度から広くファンに知らしめたのが兵庫で開催されている『ノア・チャレンジャー』(ATPツアーの下部大会)だ。この規模の国際大会で日本のテニススクール運営会社がメインスポンサーを務めた前例はない。
そして今年、男子国別対抗戦デビスカップ日本代表チームの『プラチナスポンサー』にも就任した。その名の通りスポンサーシップの中でも最上位のランクを意味するもので、デ杯ファイナルズ復帰を目指す日本チームをサポートする。期間は1年間だが、まずは9月14日と15日に東京の有明コロシアムで開催される日本対コロンビア戦の行方が気になるところだ。
今回はノアのこうしたスポンサーシップに対する思いや将来のビジョンなどについて、代表取締役社長の大西雅之氏にお話をうかがった。※インタビュー実施日◎2024年7月11日
|ノア・チャレンジャーでの実績の高い評価と期待
——まずはデビスカップ日本代表チームのプラチナスポンサー契約についておうかがいしたいのですが、どういうお考えがあって決められたのでしょうか。
「以前から世界で戦う日本選手のサポートをしたいという思いは強く、そのための『ノアテニス振興財団』を昨年設立したところでした。国を代表して戦う日本代表チームをこのようなかたちでサポートすることは、日本のテニス界を盛り上げる役割の一端だと考えて協賛を決めました」
——支援をする立場として、まずはコロンビア戦に期待されることは何でしょうか。
「それはやはり、たくさんのお客様に会場へ来ていただくこと、テレビ中継を含めてメディアに多く報じていただくことでしょうね。『ノア・チャレンジャー』には毎年1週間を通して延べ1万3、4000人のお客様に来ていただき、関西だけでなく全国的にも名が知られるようになったことはありがたいことです。今回のスポンサーシップではより大きな効果を期待しますし、さらに長い目でお話しさせていただくと、これを機に日本テニス協会ともテニス界の発展のために協力し合い、意見を交わす関係を築いていければと願っています」
——『ノア・チャレンジャー』は今の日本代表チームのメンバーも、添田豪監督を含めてほぼ全員が一度は出場している大会ですが、あらためて大会はどういう経緯で始まったのでしょうか?
「以前、神戸で20年続いた『イザワクリスマスオープン』という人気の大会がありました。国内のトップクラスの選手が多く出場し、関西のファンが毎年楽しみにしていたイベントでした。それがなくなり『あの大会に匹敵するような大会が関西にできないか』と、兵庫の“テニス仲間”と話している中で出たのがチャレンジャーの開催でした。スポンサーを引き受けるにあたっては、企業ですから当然利益を出すという使命はあるのですが、それ以上に関西のファンの方に喜んでもらいたい、テニス界に貢献したいという思いがありました」
——その大会も来年は10周年ということになりますが、今後も続けていきたいお気持ちですか?
「できる限り続けていきたいと思っています。チャレンジャークラスの大会に関わってうれしいことは、出場した選手がそこを登竜門としてスター選手に成長してくれることです。ランキングが上がれば必然的にチャレンジャーには出てくれなくなりますが、そういう卒業はむしろ歓迎です。ただ、そうなると今度は成長した選手たちの試合を生で見る機会が欲しくなる。それはファンの方も同じだと思いますが、近い将来、関西でATPツアー『250』を開催できないかと考えています。」
|介護事業とのコラボという新たなビジョン
テニスを通して健康と感動を提供するノアインドステージ。関わる人すべての人生を彩り豊かにするという経営理念のもと、介護事業を行う会社と連携するなど新しい試みも行っている
——大会協賛のほか財団の設立、スクール事業としてはバドミントンスクールの併設やジュニア世代の強化のためのアカデミー開校など、これまでアイディアをかたちにしています。今後目標にされていることや、何か新しい試みなど考えていることはありますか?
「これはすでに始めているのですが、介護事業を行う会社と提携して、その利用者さんに私たちの施設を使ってテニスを楽しんでもらうというサービスを行っています。すでに87歳というご高齢の方も利用してくださっていますよ。テニスが楽しみでワクワクして眠れなかったというお話をされるのを聞くと、こちらもうれしくなります。テニスをすることで、体だけでなく心の健康も維持できる。これからテニススクールに入会するとなるとハードルは高いですが、普段利用しているデイサービスの一環なら気軽に安心して参加できるはずです。我々のスクール会員の方の高齢化も進んできますが、こうした相互協力で生涯テニスを続けていただきたいですよね」
——今後の目標として何か具体的なものをお持ちでしょうか? 海外進出や株式上場を目指すという記事も目にしたことがありますが……。
「海外進出や上場に関しては、それぞれリスクやデメリットを感じたのでひとまず計画から外しました。国内での店舗数や会員数を増やすことに関しても、高齢化や人口減少といった現実を見ると限界があります。そんな中で『こういう会社でありたい』というものを一つ挙げるなら、従業員たちが皆ノアで働いていることに誇りを持ち、職業はテニスコーチだと胸を張って言えるようなステータスを実現していきたい。例えば大学生のアルバイトコーチが就職先を決めるときに、大手の商社や銀行と同等にテニススクールを選択肢に加えるということが当たり前になってほしい。会社の認知度やイメージをより高めることは、そういう願いにもつながると考えています」
お客様、地域社会、そしてメンバーの物心両面の幸せを追求し続けるノアインドアステージ。次回の記事(内容や公開日は検討中)もお楽しみに。
男子国別対抗戦デビスカップ日本代表チームのプラチナスポンサー契約に関する記事はこちら
テニススクール・ノア 総合情報サイトはこちら
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