シナーがティアフォーを退け今季2度目のマスターズ制覇「今は回復してニューヨークに備えることが重要」 [シンシナティ・オープン]

写真は大会初優勝を飾ったヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「シンシナティ・オープン」(ATP1000/アメリカ・オハイオ州シンシナティ/8月12~19日/賞金総額790万9030ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのヤニク・シナー(イタリア)がフランシス・ティアフォー(アメリカ)を7-6(4) 6-2で退け大会初優勝を飾った。

 22歳のシナーはシナーがATPマスターズ1000大会でタイトルを獲得したのは3月のマイアミ以来でキャリア3度目となり、ツアー通算15勝目(今季5勝目、準優勝4回)を挙げた。

 すべてサービスキープで進んだ第セットをタイブレークの末に先取したシナーは第2セットに入ると自分のサービスゲームで僅か1ポイントしか落とさず、第1ゲームと第5ゲームでブレークに成功して1時間36分で勝利を決めた。

「非常に難しく、厳しい1週間だった。今日の試合にはとても満足している。メンタル的に凄く大変だった。ここで素晴らしい活躍ができたし、今日はベストを尽くそうとした」とシナーは試合後のオンコートインタビューで語った。

「お互いに昨日の試合もあってかなり疲れていた。2人とも緊張していたけど、今日は特に重要な場面で高いレベルのプレーができて本当によかったと思う」

 シナーは第6シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)に対する準々決勝と第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)との準決勝でフルセットの戦いを強いられ、ティアフォーも前夜の準決勝で2つのマッチポイントを凌いだ末に第15シードのオルガ・ルーネ(デンマーク)を4-6 6-1 7-6(4)で破っていた。

 このところ股関節の問題に悩まされているシナーは前日の試合中に足を引きずるなど最高の状態ではなかったが、何とか解決策を見つけて最終的に今季2度目のマスターズ制覇を果たした。

「もちろん今は回復してニューヨークに備えることが重要だ。それが今回のアメリカ遠征におけるメインゴールだからね」とシナーはUSオープンを見据えた。

 今週まで19勝18敗と苦しいシーズンを過ごしてきたティアフォーはこの夏にデビッド・ウィット(アメリカ)を新コーチに迎え、今大会で初のマスターズ決勝進出を果たす過程で3人のトップ20プレーを倒していた。

「本当に長い間苦労してきたから、このような週を過ごせたのは物凄く大きな意味がある」とティアフォーは表彰式で語った。

「僕がここ暫くどれだけ大変だったか皆さんも知っていると思う。だからこそこのような1週間を過ごせるのは素晴らしいことなんだ。この調子が続くよう願っている」

 先に行われたダブルス決勝では、第9シードのマルセロ・アレバロ(エルサルバドル)/マテ・パビッチ(クロアチア)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したマッケンジー・マクドナルド/アレックス・ミケルセン(ともにアメリカ)を6-2 6-4で下して今季4勝目を挙げた。


男子ダブルス優勝のマルセロ・アレバロ(エルサルバドル/右)とマテ・パビッチ(クロアチア)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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