シナーがグランドスラム初優勝の年に2つ目のタイトル獲得の快挙「今後の進化が待ちきれない」 [USオープン]

写真は大会初優勝を飾ったヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 シーズン最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月26日~9月8日/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのヤニク・シナー(イタリア)が第12シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)を6-3 6-4 7-5で下して大会初優勝を飾った。

 ワンブレーク差で第1セットを先取したシナーは5-4からブレークに成功して第2セットも連取したあと第3セットで3-5とリードを許したが、そこから最後の4ゲームを連取して2時間16分で勝利を決めた。

 シナーが四大大会の決勝に進出したのは1月のオーストラリアン・オープン以来でキャリア2度目だったが、早くも2勝目を挙げた。体調不良でパリ五輪欠場を余儀なくされたシナーは前哨戦のシンシナティでタイトルを獲得しており、マッチ11連勝で北米ハードコートシーズンを締めくくった。

「このタイトルは僕にとって大きな意味がある。ここ最近はキャリアの中でも簡単な時期ではなかった」とシナーは表彰式で行われたオンコートインタビューで語った。

「僕はテニスが大好きだ。このような舞台のためにたくさん練習しているけど、コート外の生活もある。このタイトルを健康状態があまりよくない叔母に捧げたい。彼女とあとどのくらい一緒に過ごせるかわからないから、彼女とポジティブな瞬間を共有できて本当にうれしい」

 四大大会で初優勝を飾った年に2勝目を挙げた男子選手は1977年にフレンチ・オープンとUSオープンで勝ったギジェルモ・ビラス(アルゼンチン)以来となり、シナーはロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の『ビッグ3』もできなかった快挙を達成した。

「どのスポーツでも新しいチャンピオンが誕生するのはうれしいことだ。僕たち新世代はお互いに刺激し合い、向上しようとしているように感じる」とシナーはコメントした。

「オーストラリアから始まり、今シーズンは大きな勝利を多くおさめた。オーストラリアで素晴らしいプレーができたことで自信がついた。でも努力に終わりはない。今日の試合で観たと思うけど、僕にはまだ改善できる部分がいくつかある。しかし自分が持っているものに誇りを持たなければならないし、残りは努力して獲得しなければならない。今後の進化が待ちきれないよ」

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写真◎Getty Images

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