サバレンカはヒンギス以来の3連覇に一歩届かず「来年はもっといい選手になって戻ってくる」 [オーストラリアン・オープン]

写真は女子シングルス表彰式で準優勝のプレートを受け取ったアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)(Getty Images)


 シーズン最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月12~26日/ハードコート)の女子シングルス決勝で、第19シードのマディソン・キーズ(アメリカ)が第1シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)に6-3 2-6 7-5で競り勝ち四大大会初優勝を飾った。

 スタートダッシュに成功して第1セットを先取したキーズは2度サービスダウンを喫して第2セットを取り返されたが、第3セット6-5からのレシーブゲームで迎えた2度目のチャンピオンシップポイントをフォアハンドのウィナーでものにして2時間2分で歓喜の瞬間を迎えた。

 勝利が決まった瞬間に感極まった表情で両手を突き上げたキーズは、ネット際で握手を交わしたあとコーチで夫でもあるビヨン・フラタンジェロ(アメリカ)のもとへ向かって抱擁を交わした。

 26歳のサバレンカは1999年に成し遂げたマルチナ・ヒンギス(スイス)以来となる同種目の3連覇を目指していたが、全豪での連勝は「20」でストップした。

 キーズがチームと喜びを分かち合う一方でサバレンカはベンチに戻るとラケットを叩きつけて怒りを露わにし、そのあとに座ってタオルを頭にかけるとしばらく呆然としていた。

「クレイジーなことを成し遂げるまであと一歩のところだったから、もちろん少しフラストレーションを感じていた。コートで戦っているんだけど、すべてが本当に望んでいるようにはいかないようね。でも大丈夫よ。辛い敗戦のあとにはいい勝利があることを私は知っているから。だからこれからも努力を続け、次にこのような状況になったら絶対にもっといいプレーができるようにしたい」とサバレンカは試合後の記者会見で語った。

「私はただ気持ちを切り替え、(辛い敗戦を)忘れ去って敬意のある振る舞いができるよう自分自身と向き合う時間が必要だった」

 ほとんど互角だった勝負を分けたのはほんのわずかな部分で、トータルポイントはキーズが僅か1ポイント(92対91)上回っていただけだった。ふたりは試合を通してお互いに29本のウィナーを決め、アンフォーストエラーはサバレンカが相手よりも2本多い33本だった。

「彼女(キーズ)が一貫してあのようなプレーができるなら、こちらにできることは多くない。彼女に対してどのようにプレーすればいいかわかっているけど、この試合では自分のプレーができなかった」とサバレンカは試合を振り返った。

「彼女は信じられないようなプレーをした。すべてを凄いパワーで打ち込み、クレイジーなほどボールが深かった。私はベストを尽くそうとしたけど、明らかにうまくいかなかった」

 3連覇のプレッシャーが原因だったのかと聞かれたサバレンカはきっぱりと否定し、「結局のところ、世界ナンバーワンとしてコートに立つたびにプレッシャーを感じながらプレーしている」と答えた。

「決勝まできたら、トロフィーを獲るか何もないかのどちらかだと思う。誰も準優勝者のことなんて覚えていないし、優勝者の隣に名前も書かれない。タイトルを狙うしかないの」とサバレンカは話した。

「でももちろん3回戦連続で決勝に進出したことは誇りに思わなければならない。来年はもっといい選手になって戻ってきて、もう一度あのトロフィーを掲げられるよう願っている」

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写真◎Getty Images

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