ジョコビッチは準決勝で世界1位シナーにストレート負け「ここでプレーする最後の試合になる可能性もあったから…」 [フレンチ・オープン]

写真はコートをあとにする際にバッグを置いて観客に手を振るノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月25日~6月8日/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのヤニク・シナー(イタリア)が第6シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6-4 7-5 7-6(3)で振りきり大会初優勝に王手をかけた。

 最初の2セットを落としたジョコビッチは第3セット5-4からのレシーブゲームでセットポイントを3度握ったが、ピンチを凌いでキープしたシナーがもつれ込んだタイブレークで迎えた2度目のマッチポイントをものにして3時間16分で初の決勝進出を決めた。

 昨年のUSオープンに続いて1月のオーストラリアン・オープンも制したシナーは、四大大会での連勝を「20」に伸ばした。

 ふたりはこれが9度目の対決だったが、シナーが5勝4敗と勝ち越した。直近のグランドスラム大会では2024年1月にオーストラリアン・オープンの準決勝で顔を合わせ、シナーが6-1 6-2 6-7(6) 6-3で勝っていた。

 シナーはキャリア4度目のグランドスラム決勝で、第8シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)が6-4 6-7(3) 0-6 0-2とリードされた時点で左脚のケガを理由に棄権したため勝ち上がった第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)と対戦する。

 コートを去る前にバッグを置いて立ち止まったジョコビッチは観客たちに手を振り、天を仰いでから退場した。

 試合後の記者会見でジョコビッチは「これがここでプレーする最後の試合になる可能性もあったから」とこの行動について説明し、「どうなるかわからない。だからこそ最後は少し感傷的になってしまったんだ。もしこれが僕のキャリアにおけるロラン・ギャロスで最後の試合だとしたら、雰囲気や観客から得たものという点で素晴らしい試合だった」と話した。

「もっとプレーしたいかと聞かれればもちろんそうだ。でも12ヵ月後にここでプレーできるかどうかはわからない。現状で言えるのはそれだけだ」

 1年前に自分から世界ナンバーワンを引き継いで以降その座を維持し続けているシナーからセットを奪えなかったが、「ストレート負けだったけど、彼には十分圧力をかけたと思う。僕は最後のショットまで彼を苦しめようとした。できる限りのことはした」とジョコビッチは試合を振り返った。

「大会前の調子があまりよくなかったことを考えると、今夜を含むこの大会で見せた自分の努力を誇りに思う。でも今日の彼は強すぎた」

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写真◎Getty Images

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