元世界ナンバーワン大坂が崖っぷちからの逆転勝利で3回戦へ「とにかくボールを返すことに集中しようとした」 [WTAモントリオール]

写真は大坂なおみ(フリー)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦「ナショナルバンク・オープン」(WTA1000/カナダ・ケベック州モントリオール/7月27日~8月7日/賞金総額515万2599ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、元世界ナンバーワンの大坂なおみ(フリー)が第13シードのリュドミラ・サムソノワ(ロシア)に4-6 7-6(6) 6-3で逆転勝利をおさめた。

 シード勢は1回戦がBYEで免除されており、サムソノワはこの試合が初戦だった。オープニングゲームでサービスダウンを喫して第1セットを落とした大坂は4-5の15-40からブレークバックに成功した末にもつれ込んだタイブレーク2-5から挽回して第2セットを取り返し、第3セット4-1から4-3に追い上げられたあと続く2ゲームを連取して2時間37分で辛勝した。

 フルセットマッチでの連敗を「4」で食い止めた大坂がマッチポイントをセーブした末に勝ったのは、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)に対する2021年オーストラリアン・オープン4回戦(大坂が4-6 6-4 7-5で勝利)以来となる。

「彼女が立ち上がりから猛烈に攻め込んできて、私は完全に圧倒されてしまった。私もウィナーを狙っていこうか迷ったけど、少ししてからとにかくボールを返すことに集中しようとしたの」と大坂は試合後のオンコートインタビューで語った。

 昨年9月から指導を受けていたパトリック・ムラトグルー氏とのパートナーシップを解消した大坂は、アグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)やイガ・シフィオンテク(ポーランド)をサポートしたトマシュ・ウィクトロフスキー氏を陣営に迎えて今大会に臨んでいる。

「私は流れに身を任せるタイプだから、とにかくテニスを熟知している人を求めていた。そして性格的に合うか確かめたかった」と大坂はウィクトロフスキー氏について話した。

「彼(ウィクトロフスキー氏)を迎えて最初の大会だから、どうなるのか楽しみにしている」

 大坂は次のラウンドで、レナタ・サラスア(メキシコ)を6-2 4-6 6-2で破って勝ち上がった第22シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア)と対戦する。ふたりは過去2度対決し、いずれも大坂がストレートで勝っている。

 この日プレーしたトップ10プレーヤーは第2シードのシフィオンテク、大会3連覇を目指す第3シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)、第5シードのアマンダ・アニシモワ(アメリカ)、第6シードのマディソン・キーズ(アメリカ)が揃って3回戦に駒を進めた。

 そのほかの試合では第10シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)、第11シードのカロリーナ・ムチョバ(チェコ)、第16シードのクララ・タウソン(デンマーク)、第17シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)、第28シードのマッカートニー・ケスラー(アメリカ)、アンナ・カリンスカヤ(ロシア)、2021年USオープン優勝者のエマ・ラドゥカヌ(イギリス)、エバ・リス(ドイツ)、ユリア・スタロドゥブツェワ(ウクライナ)、キャティ・マクナリー(アメリカ)、元世界ランク11位のアナスタシア・セバストワ(ラトビア)が2回戦を突破した。

 第19シードのエリース・メルテンス(ベルギー)、第21シードのマグダレナ・フレッヒ(ポーランド)、第25シードのマグダ・リネッテ(ポーランド)、第27シードのアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)、第31シードのレベッカ・スランコバ(スロバキア)、第32シードのペイトン・スターンズ(アメリカ)はそれぞれ初戦でシードダウンを喫した。

 今大会を最後に引退する意向を表明していたユージェニー・ブシャール(カナダ)はベンチッチに2-6 6-3 4-6で敗れ、現役生活に別れを告げた。

 ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した2014年ウインブルドン準優勝者のブシャールは1回戦でエミリアーナ・アランゴ(コロンビア)を6-4 2-6 6-2で倒し、キャリア通算マッチ300勝目を挙げていた。

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写真◎Getty Images

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