好調ナダルはチリッチを退けいつもの雄叫び、ズベレフは敗退 [USオープン]
アメリカ・ニューヨークで開催されている「USオープン」(8月26日~9月8日/ハードコート)の男子シングルス4回戦で、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)は大声援を送るアーサー・アッシュ・スタジアムの観客の前で、2014年優勝者のマリン・チリッチ(クロアチア)を6-3 3-6 6-1 6-2で下した。ナダルの4度目のUSオープン・タイトルを目指す進撃は順調に続いている。
厳しいテストになるかに見えていたこの試合で、ナダルは肩ごしに叩くボレーのウィナーなど壮観なショットを見せ、ジャンプしながら拳を突き上げる得意の仕草でそれを祝った。
もしそれが試合のベストショットでなかったとしたら、その数ポイント後の一発は間違いなくベストショットだろう。チリッチのオーバーヘッドに対して放ったバックハンドクロスのパッシングによるウィナー。これは、ナダルが叫びながらまた拳を突き挙げるに十分なだけ見事な一発であり、アーサー・アッシュ・スタジアムの観客席では、このウィナーを“アッパーカット”のしぐさで歓迎するプロゴルファーのタイガー・ウッズの姿もあった。
それからマッチポイントを稼いだ、ダッシュし、スライドし、ネットポストを迂回するいわゆる“ポール回し”のフォアハンド・ウィナーが来た。これもウッズを喜ばせたに違いない。
ナダルはここまで体調がよくハングリーであるように見え、この日も早々に突破口を開くと9ゲームを連取していた。
試合後、最後から2ポイント目のショットについて尋ねられたナダルは、くすりと笑ってから、「表現するのは簡単だが、打つのは難しい」と答えた。
「うまく打ったよ。でもあの場所に打つには、もちろんちょっと幸運も必要だ」
ナダルの準々決勝の相手は、第20シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)だ。シュワルツマンは、自らの17本のダブルフォールトで墓穴を掘った第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を3-6 6-2 6-4 6-3で倒して勝ち上がった。
「それでも僕のファーストサーブは問題なかった。セカンドサーブに関しては何とかする必要がある」とズベレフは振り返った。
「でも、(改良するため)しっかり取り組むつもりだよ」
第24シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)はアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を6-1 6-4 7-6(6) で倒し、USオープンでベスト8入りした1977年以来のイタリア人男子プレーヤーとなった。彼自身にとってもグランドスラム大会でここまで勝ち進んだのは初めてのことだ。
23歳のベレッティーニは次に、第13シードのガエル・モンフィス(フランス)と対戦することになる。33歳のモンフィスはこの日、パブロ・アンドゥハル(スペイン)を6-1 6-1 6-2で圧倒した。
(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真はラファエル・ナダル(スペイン)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)
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