シナーが世界1位復帰を、オジェ アリアシムはATPファイナルズ出場権獲得をかけて決勝で対決「お互いにとって素晴らしい機会」 [パリ・マスターズ]

写真はヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月27日~11月2日/賞金総額612万8940ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第2シードのヤニク・シナー(イタリア)がディフェンディング・チャンピオンで第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を6-0 6-1で退け2週連続優勝に王手をかけた。

 フィジカル的に問題を抱えている様子で動きが悪かったズベレフを相手に安定したサービスゲームを展開したシナーは一度もピンチに直面することなくすべてキープし、各セットで3度ずつブレークに成功して1時間2分で圧勝した。

 ふたりは前週のウィーン決勝で対決してシナーがケイレンに苦しみながらも3-6 6-3 7-5で勝っていたが、この結果でシナーはズベレフに5勝4敗と勝ち越した。

「彼(ズベレフ)のようにフィジカルに問題があるとフルパワーでサービスを打つことができない。決勝に進出できてうれしいけど、このような形は望んでいなかった」とシナーは試合後に語った。

「彼はフィジカル的に苦しんでいた。昨日は2つのマッチポイントを凌いで信じられないような勝利をおさめた。ウィーンで決勝に進出してここでも準決勝まで勝ち進むという活躍だったけど、彼がトリノに向けて回復してコンディションを整えられるよう願っている」

 シナーは今季9度目の決勝で、第13シードのアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)を7-6(3) 6-4で破って勝ち上がった第9シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)と対戦する。

 オジェ アリアシムはこれで残り1枠となった男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」の出場権を巡るレースランキング(Race To Turin)でロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)に160ポイント差をつけて8位に浮上し、11位のブブリクは僅かに残っていた望みが断たれた。

 第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が初戦で敗れたためシナーは今大会で優勝すれば世界ランク1位の座に返り咲くことができるが、オジェ アリアシムがATPマスターズ1000大会のシングルスで初のタイトルを獲得すれば次週の結果を待つことなくATPファイナルズ出場権を獲得することができる。

「今の彼(オジェ アリアシム)は信じられないようなテニスをしている。特にここ数ヵ月で大きな成長を遂げたし、本来の力を取り戻した」とシナーは次戦を見据えた。

「明日を楽しみにしている。お互いにとって素晴らしい機会だ」

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写真◎Getty Images

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