23歳タウンゼントがハレプに大逆転勝利、涙あふれる [USオープン]

 彼女はどのようにしてそうしたのか?

 チャンスがあるたびにネットにつめることによって----それは昨今のツアーでは、滅多に目にしないものだ。彼女はネットに出た106回のうち64回でポイントを獲得した。ハレプは10回ネットに出て6回でポイントを取った。タウンゼントは61回サーブ&ボレーをし、ハレプがそうしたのは1回だけだった。

「これほど頻繁にネットに出てくる選手と対戦したことは一度もなかった」と試合後にハレプは言った。

「彼女は(ネットで)あまりミスもしなかった。信じられないことだわ」

 ガウフとタウンゼントは、前日の雨のせいで多くの試合が行われた大会4日目にもっとも注目すべき試合を提供した。

 ガウフは3回戦でディフェンディング・チャンピオンで世界1位の大坂なおみ(日清食品)と対戦することになった。ガウフといっしょに練習したことはあるが一度も試合で対戦したことがない大坂はこの日、マグダ・リネッテ(ポーランド)を6-2 6-4で倒して3回戦に駒を進めた。

 タウンゼントは今、初のグランドスラム大会4回戦進出を目指すことになる。セレナとビーナスのウイリアムズ姉妹が去ったとき、アメリカの女子テニスはいったいどうなるのかという論議が活発化して久しいが、ここにきてアメリカの女子のグループはかなりいい状態であるように見える。

「正直、そういった話は私にはどうでもいいことだわ。誰かが1つか2つのいい成績を挙げるたびに、“次のスターだ”みたいな話になる。言ってる意味わかるでしょう?」とタウンゼントは言った。

「もしかしたら私がそうだったかもしれないし、そうじゃなかったかもしれない。わからないけど、それは重要なことじゃないわ。私は今、ここにいるんですもの」

 ガウフのダブルスパートナーで17歳のキャサリン・マクナリー(アメリカ)は、水曜日にセレナを3セットの戦いに追い込んだ。20歳のソフィア・ケネン(アメリカ)はフレンチ・オープンでセレナを倒し、ニューヨークでも3回戦に進出している。

  17歳のアマンダ・アニシモワ(アメリカ)は、フレンチ・オープンでグランドスラム大会の準決勝に進出した最初の2000年以降生まれの選手となった。そしてアメリカには、2017年USオープン・チャンピオンの26歳、スローン・スティーブンス(アメリカ)、準優勝者の24歳、マディソン・キーズ(アメリカ)もいる。

「選手たちが頑張った成果だと思うわ。そこには健康的な競争があるから」とフェドカップのアメリカ代表チームの監督で、アメリカ女子テニス部門責任者のキャシー・リナルディ(アメリカ)は語った。

「彼女たちはコート内外で切磋琢磨し合っている。だから見ていて楽しいわ。でも同時に、彼女たちはお互いにすごく支え合ってもいるの」

(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はテイラー・タウンゼント(アメリカ)(撮影◎毛受亮介 / RYOSUKE MENJU)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles