前年覇者ナダルが準々決勝へ、マスターズでのマッチ379勝目で単独トップに [ロジャーズ・カップ]

 やはり風が強かったその午後、第6シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)は騒々しいIGAスタジアムでモントリオール出身のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)に6-7(7) 7-5 6-3で競り勝った。
 
 この日が19歳の誕生日だったオジェ アリアシムは、自らの12本のダブルフォールトと一連のミスによって崩れてしまった。試合後には観客たちが、彼のために『ハッピーバースデー』の歌を歌った。その間、ビッグスクリーンには他のプロ選手たちが彼にお祝いのメッセージを送る様子が映し出された。

「大きな機会だったから、(勝てなかったことに)もちろんフラストレーションを感じている」とオジェ アリアシムは試合後に悔しさを吐露した。

「大きな期待、プレッシャーがあった。チャンスが手からこぼれていくのを目にするのは辛いことだ。でも、こういう経験もシーズンを送る上では大切なんだ。このような試合に勝つため、この種の重要な瞬間にもっとうまく対処するために、僕にはまだまだ向上させなければならないことがたくさんあるという意味なんだ」

ロジャーズ・カップ2019|PHOTOアルバム

 観客が地元の寵児であるオジェ アリアシムに大いに肩入れする中、ハチャノフは第1セットのタイブレーク7-7からショットをネットに打ち込んだ。それからボールを大きくアウトして、観客が彼のミスに拍手をする環境にもいら立ちながら会場から出ていった。そしてこの行為がまた、大きなブーイングを生んだ。

「(自分が)ちょっぴりクレイジーになっていたことは否定できない」とハチャノフは試合後に弁明した。

「でも僕は、観客の態度にも少しがっかりしていた。彼らがフェリックスを応援することに異存はまったくない。それは当然のことだ。特に彼は、モントリオールでは地元の人気者な訳だからね。僕のホームであるロシアでは、観客たちが僕のために同じように応援してくれたらと願うよ。それでも僕がミスしたときに喝采したり、僕がミスすることを願い、ポイント中に叫んだりすることには同意できない。それは敬意を欠いた行為だ」

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