グランドスラム新王者となるのはティームか?ズベレフか? [USオープン]
金曜日に行われた準決勝で、ズベレフは3-6 2-6 6-3 6-4 6-3の逆転勝利で第20シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)を退けた。彼が2セットダウンを覆して勝ったのは、キャリア初のことだった。
試合後に初めてグランドスラム決勝に到達したことの重要性を問われ、「まだ大きな一歩が残っている。自分にとって、とてつもなく難しいものになると思う」とズベレフは答えた。
一方のティームは、準決勝で持ち前のメンタルの強さを遺憾なく発揮した。彼は第2セットと第3セットでセットポイントを握られたが、2019年大会のファイナリストでもある第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を6-2 7-6(7) 7-6(5)で倒した。
決勝の重要な要素のひとつとなりそうなのは、ズベレフの強烈なサービスをティームがいかに果敢に返せるかだ。ズベレフのファーストサーブの平均時速は217kmで、1試合平均19本以上のエースを記録している。この数字は今大会2試合以上プレーした選手の中での最多記録であり、しかも彼はここまでサービスゲームの86%を制している。
逆にティームは今大会最高となるリターンゲーム勝率40%を記録しており、準決勝まで5試合で落としたサービスゲームがわずか3つだったメドベージェフに対して準決勝第2セットの時点でそれと同数のブレークを達成してしまった。これにはメドベージェフも、「彼は真のチャンピオンのような戦いを見せた」と脱帽した。
あとひとつ勝てば、ティームはグランドスラム王者になれる。もし負ければ、オープン化以降にグランドスラム決勝で4連敗したイワン・レンドル(当時チェコスロバキア)とアンディ・マレー(イギリス)に続く3人目となる。レンドルはその後8つのタイトルを獲得し、マレーも3勝を挙げている。
「とにかく、勝てば初優勝だ。もし負けたら…、アンディに電話して4連敗するのはどんな気持ちか教えてもらうよ!」とティームはジョークで締めくくった。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真はドミニク・ティーム(オーストリア/左)とアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)(Getty Images)
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