ポスピショルがラオニッチとのカナダ対決を制して初の3回戦進出を決める [USオープン]
今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)の大会4日目は、ボトムハーフの男女シングルス2回戦と男女ダブルス1回戦が行われた。
ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)とバセック・ポスピショル(カナダ)のふたりは母国カナダで子供時代からのライバル同士で、世界中の大会で互いを倒し合ってきた。
しかしながらグランドスラム大会での対戦は、慣れているはずではあっても余計なプレッシャーを伴うものだ。
「僕たちはともに、ややスロースタートだった」とポスピショルは振り返った。「コート上で、僕たちはお互いにピリピリしているのが感じられた」。
安定したプレーを見せたポスピショルは第25シードのラオニッチを6-7(1) 6-3 7-6(4) 6-3で倒し、フラッシングメドウでキャリア初の3回戦進出を果たした。彼は次のラウンドで、ミオミル・キツマノビッチ(セルビア)を6-3 3-6 6-3 6-4で破って勝ち上がった第8シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)と対戦する。
昨年受けた椎間板ヘルニアの手術から戻って以降のポスピショルは強さを発揮しており、2019年デビスカップではカナダの決勝進出に大きく貢献した。彼は最後の3セットで勇敢なプレーを見せ、ラオニッチを抑え込んだ。
今大会に8年連続9度目の出場となるポスピショルは、過去4度の2回戦を超えることができていなかった。戦い慣れたラオニッチとの対戦だったことが、彼が壁を乗り越えることができた要因のひとつになったのかもしれない。
「カナダ人と対戦するのは、常に難しいものだ」とポスピショルはコメントした。
彼らふたり以外にも第12シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)と第15シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)も初戦に勝っており、4人のカナダ人選手が2回戦に進出したのは1959年以来のことだった。
元世界ランク3位のラオニッチは8度目の出場となるUSオープンで、一度も4回戦を超えたことがない。前哨戦のウエスタン&サザン・オープンで決勝に進出していただけに、同じ会場で行われている今大会では好成績をおさめる準備ができているかに見えていた。
「自分のテニスを解放し、試合の流れに乗ることが一度もできなかった」とラオニッチは試合後に語った。「彼が素晴らしい選手だということは知っていたよ。彼は今、いいプレーをしているね」。
プレー以外のことにも積極的に取り組んでいるポスピショルは、コート外の活動に気を散らされているようには見えなかった。ポスピショルと世界ナンバーのノバク・ジョコビッチ(セルビア)は男子プロテニス選手を代表する新しい団体を設立し、共同会長になることを計画している。(APライター◎スティーブン・ワイン/構成◎テニスマガジン)
※写真はバセック・ポスピショル(カナダ)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 03: Vasek Pospisil of Canada reacts during his Men's Singles second round match against Milos Raonic of Canada on Day Four of the 2020 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 3, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Al Bello/Getty Images)
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