スペインでの新規感染者急増を理由にマドリッド・オープンが中止に「ほかに選択肢なかった」

9月に開催を予定していた男女共催大会の「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000、WTAプレミア・マンダトリー/スペイン・マドリッド/クレーコート)が、スペインで新型コロナウイルス(COVID-19)の新規感染者数にふたたび増加が見られたことを理由に大会をキャンセルした。

 この大会は本来5月に開催予定だったが、スペインがウイルス流行のホットスポットとなった際に延期を余儀なくされた。そして改めて9月に組み込まれたことにより、大会はふたたび同月末に期日を変えたフレンチ・オープン前の重要な前哨戦となることができるかと思われていたのだ。

 しかし主催者は先週末、一度は激減した新規感染者の数がふたたび上昇したことを理由に地方当局から大会を開催しないように忠告された。

「地元の保健当局の強い勧告に従い、数ヵ月に渡って状況を監視してきたあと、マドリッド・オープン主催者はCOVID-19が様々な面で生み出し続けている難しい状況のため大会をキャンセルする以外の選択肢はなかった」と主催者は声明文の中で述べた。

「新規感染者数が急増したあと、マドリッド州は数日前にウイルス拡散をコントロールするためのいくつかの新しい対策を発表した。その中には公共の場でも私的なものでも、人々の集まりを10人程度に留めるという指示も含まれていた。そしてそのことが、大会実施の可能性をさらに低下させてしまった」

 スペインは新型コロナウイルスでもっとも大きな打撃を受けた国のひとつだったが、最近になってスペイン各地で感染者数が急騰するまでパンデミックはコントロール下に置かれているように見えていた。

「我々は大会を開催するため、全力を尽くしました」と大会ディレクターのフェリシアーノ・ロペス(スペイン)は語った。「この継続中の不安定さは、大会を完全に安全性を保って開催するにはまだ大きすぎます」。

 今年もマドリッドで行われるはずだった改革されたデビスカップ・ファイナルズの第2回大会は、プロモーターが無観客で大会を開催したがらなかったためすでにキャンセルされていた。マドリッド・オープンはUSオープン後に続く、ヨーロッパでのクレーコートシーズンの始まりを飾るはずの大会だった。

 ツアーレベルのテニスは約5ヵ月の休止期間を経て、イタリアでのパレルモ女子オ―プンで今週再開したばかりのところだった。

 ATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子テニス協会)は暫定的なテニスカレンダーを吟味しているところで、もうすぐアップデートを行う予定であると発表した。

「マドリッド・オープンが今年開催されないことへの失望を、我々は分かち合っています」とATP会長のアンドレア・ガウデンツィ(イタリア)はコメントした。「COVID-19に関わる状況は変化し続けており、我々は決断を下すに当たって引き続き開催地の地方自治体から指導を受けていくことになります」。

 昨年のマドリッド・オープンでは、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)とキキ・バーテンズ(オランダ)が優勝していた。(APライター◎タレス・アッゾーニ/構成◎テニスマガジン)

※写真はマドリッド・オープンのセンターコート(Getty Images)

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