デビスカップとフェドカップのファイナルズがパンデミックで2021年に延期
デビスカップとフェドカップのファイナルズが新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを理由に国際テニス連盟(ITF)によって2020年のカレンダーから削除され、ともに来年に再開されることになった。
男子の国別対抗戦であるデビスカップは、この9月に将来的なファイナルズ出場を目指す対戦を実施し、11月に2020年ファイナルズを行う予定にしていた。この決定によりワールドグループIとⅡの対戦は来年の3月か9月に、ファイナルズは2021年11月22日からの週にスペイン・マドリッドの室内ハードコートで開催されることになった。
今年のファイナルズに出場を決めていた18チームはそのまま翌年の大会に進み、すでに発表されている組み合わせに変更はないとITFは明言した。
女子の国別対抗戦であるフェドカップは本来今年の4月にファイナルズを行うはずだったが、パンデミックにより延期されていた。ITFは結局、ファイナルズを来年4月13~18日にハンガリー・ブダペストの室内クレーコートで開催することを決めた。そしてデビスカップと同じように、2020年にファイナルズ進出を決めていた12ヵ国は、そのまま出場権を保持することになる。
ITFは声明文を通し、「現在およびこれから予想される状況の中、屋内の会場でこのサイズの大規模なイベントを開催するには重大な課題がある」と説明した。
すべての公認大会は3月途中から休止され、男女のプロテニスツアーは8月の再開を目指しているところだ。
しかしいくつかのエキシビション大会はすでに開催されており、その中にはノバク・ジョコビッチ(セルビア)が主催したチャリティ大会「アドリア・ツアー」もある。そして世界ランク1位のジョコビッチは、同大会に出場したあとにウイルス検査で陽性と診断された4人の選手のひとりとなった。
このベオグラードとザダルの大会には何千という観客がつめかけており、その際にソーシャルディスタンスなどの予防措置は取られていなかった。
世界中の他のスポーツは、基本的に観客なしで再開され始めている。グランドスラム大会であるUSオープンは8月31日から無観客で開催される予定だが、ITFはフェドカップ・ファイナルズのチケットを販売したいと考えている。
「母国を応援するサポーターたちによって生み出される比類ない雰囲気を考えれば、観客なしで大会を開催することが望ましいオプションだとはみなされない」とITFはコメントした。
2019年に新しいファイナルズのフォーマットでの初回大会を開催したデビスカップに続き、ITFはフェドカップでも新しい『テニスのワールドカップ』的フォーマットを採用することになっている。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は昨年のデビスカップ・ファイナルズの表彰式でのデビッド・ハガティITF会長(Getty Images)
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