ティームがジョコビッチ主催大会出場について謝罪「有頂天になりすぎていた」

世界ランク3位のドミニク・ティーム(オーストリア)が木曜日、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が開催したチャリティ大会「アドリア・ツアー」に出場したことを謝罪した。そのイベントでプレーした4人の選手は、のちに新型コロナウイルス(COVID-19)に感染したことが判明した。

 ティームは自身のインスタグラムを更新し、「僕たちの振る舞いは間違っていた。有頂天になりすぎていた。本当に申し訳ない」とコメントした。

 世界1位のテニス選手であるジョコビッチは火曜日、ウイルス検査で陽性と診断された。グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)、ビクトル・トロイツキ(セルビア)もまた、セルビアとクロアチアで行われた「アドリア・ツアー」でプレーしたあとに陽性と判定されていた。

 何千という一般客がベオグラードとザダルの会場で試合を観戦し、その際にソーシャルディスタンスなど感染予防の措置は取られていなかった。

 このツアーの開幕イベントだったベオグラード大会に出場したティームは、全試合で勝利をおさめて6月14日に優勝を飾っていた。

「僕たちはもう何週間も、観客がいない中でプレーしてきた。だから僕らは、あの大会で観客の観る中でプレーできることがすごくうれしかった」とティームは説明した。「僕たちはセルビア政府のコロナウイルスに関する規則を信用していたが、それは楽観的過ぎた」。

 2度フレンチ・オープンで準優勝し、今年のオーストラリアン・オープン決勝でもジョコビッチに敗れてグランドスラム初タイトルを逃していたティームは、ここ10日の間に5度の検査を受けたがすべて陰性だったと明かした。

 クロアチア大会の決勝はキャンセルされ、他の国で継続されるはずだったツアーの残りの大会もすべて中止となった。

 ジョコビッチは彼と妻が陽性と診断されたことを公表したあと、このようなイベントを開催するのは「時期尚早だった」と認めて謝罪していた。

 パンデミックにより男女のプロテニスツアーは3月途中から休止されているが、先週には公式戦が8月から再開されると発表された。このクラスターの発生により、8月末に予定されているUSオープンを含む競技テニスの本格的な再開に疑問を投じることになった。

 USオープンは8月31日から、無観客で開催される予定になっている。これに先立ちジョコビッチは、USオープンが定めたウイルス関連の安全確保のための規則を「極端すぎる」と不満を表明していた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は「アドリア・ツアー」ベオグラード大会のオープニングイベントでのドミニク・ティーム(オーストリア/左)とノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)

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