スペイン・バルセロナで開催されている「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」（ATP500／4月23～29日／賞金総額279万4220ユーロ／クレーコート）のシングルス準決勝で、第1シードのラファエル・ナダル（スペイン）が第4シードのダビド・ゴファン（ベルギー）を6-4 6-0で下してクレーコートでの400勝目を記録し、11度目の決勝に進出した。

　このサーフェスでもうひとつの節目となる記録を刻んだナダルは、クレーコートでの覇権にさらなる1ページを加えた。

　世界1位のナダルは決勝で、19歳のステファノス・チチパス（ギリシャ）と対戦する。チチパスは第5シードのパブロ・カレーニョ ブスタ（スペイン）を7-5 6-3で退け、ATPツアーで決勝に進出した45年ぶりのギリシャ人プレーヤーとなった。

　ナダルは第1セットの早い段階でゴファンにサービスゲームをブレークされたが、すぐに試合の支配権を取り戻し、クレーコートでの18連勝を成し遂げたのだった。

「すごくうれしいよ。今大会ここまでで最高のプレーができたと思う。間違いなくね」とナダルはコメントした。

「このところずっといいプレーをしている。僕は非常に堅固なプレーをした。それは僕にとって非常に重要なことなんだ。自分の中に強さを感じている」

　彼はクレーコートの試合で44セットを連取し、自らの最多記録を更新した。

　ナダルは、オープン化以降の時代における全時代を通してのクレーコート勝者のリストの4位につけている。659勝でトップに立つのはギジェルモ・ビラス（アルゼンチン）で、502勝のマヌエル・オランテス（スペイン）、422勝のトーマス・ムスター（オーストリア）がそれに続く。

　現在400勝35敗の記録を持つナダルは、クレーコートでの勝率において最高位だ。彼はクレー上で、記録的54タイトルを獲得している。

　彼が最後にクレーコートで敗れたのは、ドミニク・ティーム（オーストリア）と対戦した昨年のローマの準々決勝となっている。

　ナダルが世界1位の座をキープするには、日曜日にバルセロナで11度目の優勝を果たす必要がある。彼は先週、モンテカルロで11勝目となるタイトルを獲得していた。

「ステファノスは素晴らしい選手だ」とナダルは言った。

「若い選手は常に何か特別なものを持っている。そして彼は、大きな自信を胸にプレーしている。彼は本当にいいプレーをしているから、決勝は非常にタフな試合になるだろう」

　63位のチチパスは、2005年以降のバルセロナ・オープンで決勝に進出した最年少のプレーヤーだ。この大会で彼は、2002年のガストン・ガウディオ（アルゼンチン）以来となるノーシードのチャンピオンとなることを目指す。

「僕はコートに出て行った、すべての瞬間を楽しんだ」とチチパスは言った。彼は、ツアーのタイトルを獲った最初のギリシャ人となる可能性を手にしている。

「自分のことを誇りに思うし、母国に誇らしさを感じてもらえたと信じている」

　1973年のニコラス・カロゲロポウロス以来、ギリシャ人選手がATPツアーの決勝に至ったことはなかった。

　ナダルとチチパスが対戦するのは、これが初となる。

「僕は彼のクレーコートでの試合を数えきれないくらい観てきたよ」とチチパスは言った。

「彼がどんな風にプレーするか、彼が僕に対してどうプレーするかはわかっているつもりだ。僕はすでに、この試合のために10年は準備してきているんだよ。僕は出て行って、戦いを楽しみ、ベストを尽くしてプレーする」(C)AP（テニスマガジン）

※トップ写真はラファエル・ナダル（スペイン）
BARCELONA, SPAIN - APRIL 28: Rafael Nadal of Spain gives thumbs up in his semi-final match against David Goffin of Belgium during day six of the Barcelona Open Banc Sabadell on April 28, 2018 in Barcelona, Spain. (Photo by Alex Caparros/Getty Images)