イズナーとクエリーの勝利でアメリカが準決勝進出に王手 [デ杯準々決勝アメリカ対ベルギー]

 男子テニスの国別対抗戦、デビスカップ・ワールドグループ準々決勝「アメリカ対ベルギー」(4月6~8日/アメリカ・テネシー州ナッシュビル/室内ハードコート)の初日が終了し、ジョン・イズナー(アメリカ)とサム・クエリー(アメリカ)の勝利でアメリカが2勝0敗とした。

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 アメリカは少なくとも、ランキング的には大きなアドバンテージを持っている。

 金曜日の夜、まずイズナーがヨリス・デ ルール(ベルギー)を6-3 6-7(4) 7-6(8) 6-4で倒し、続いてクエリーはルベン・ビーママンズ(ベルギー)を 6-1 7-6 (5) 7-5のストレートで下した。これでアメリカは2012以来の準決勝進出まで、あと1勝と迫った。

「我々は皆、任務はまだ完了していないということを知っている」とアメリカの監督を務めるジム・クーリエ(アメリカ)は言った。

「我々は、勝負を決めなければいけない。そしてそれは、早ければ早いほどいい。我々は間違いなく、(土曜日に)それをやってのけたいと思っている」

 先週末にマイアミ・オープンで優勝したあと、世界ランクで9位に上昇したイズナーは、ベルモント大学で行われた準々決勝のオープニングマッチで3時間14分の戦いを制し、先陣を切った。

「絶対的に大きい」とイズナーは自分がもぎ取った勝利についてコメントした。

「最初の試合は非常に重要だ。我々は3勝を勝ち取るためのバトルに従事している。我々は今、アドバンテージを握っている。僕はその中で自分の役割を果たすことができて――つまりチームをいいポジションに置くことができて、すごくうれしいよ」

 デビスカップでアメリカは、ベルギーに対して4勝0敗の戦績を誇っている。さらに今回のベルギーは、故障のためにダビド・ゴファン(ベルギー)、スティーブ・ダルシー(ベルギー)という主力選手たちを欠いている。そのため319位のデ ルールが、理論的には非常に実力差のある第1シングルスでイズナーと対戦することになったのである。

 イズナーは、第1セットを26分で簡単に先取した。デ ルールは第2セットでは自分のサービスゲームをキープし、タイブレークでは4-4まで競り、それからイズナーが連続でミスを犯してチャンスをものにした。

 フォアハンドをアウトしたイズナーは、続いて自分のサービスからのポイントでバックハンドをネットにかけた。それから彼は時速225kmのサービスをミスし、セットポイントではコーナーを狙ったフォアハンドをアウトした。

 デ ルールは、第3セットの出だしにデュースに持ち込んだあと、フォアハンドのウィナーを決めてイズナーのサービスゲームをブレークした。

 デ ルールは第7ゲームにもブレークチャンスを手にしたが、イズナーが踏みこたえてキープし、次のゲームで逆にブレークに成功して4-4のタイに持ち込んだ。しかし、決して引かなかったデ ルールも15-40とセットポイントを握られながらも巻き返し、勝負はふたたびタイブレークへ。イズナーは最後の3ポイントを取って、セットカウント2-1とした。

 最終的にイズナーは、6度目のマッチポイントをバックハンドでものにして勝利をつかんだ。

 世界14位のクエリーは、第1セットを25分で先取したが、続くセットはそう簡単にはいかなかった。

 ビーママンズは、第2セットでは自分のサービスゲームをすべてキープして、勝負をタイブレークに持ち込んだが、クエリーが最後の2ポイントを取って、このセットも奪取。第3セットは、またもタイブレークに突入するかに見えていたが、最後にビーママンズにミスが出て、クエリーが7-5でこのセットを奪い、試合にけりをつけた。クエリーは合計21本のサービスエースを決め、ファーストサーブからのポイントの83%を取った。

「(仲間が先勝し)1勝0敗のあとに試合に臨むというのは、常にいいものだ。また、開始早々にブレークできたのは幸運だったね。おかげで自分を解き放つことができた」とクエリーは振り返った。

 この対戦の勝者は、9月14日から16日に行われる準決勝で、クロアチア対カザフスタンの勝者と対戦する。

 他の3つの準々決勝では、両国が星を分け合い1勝1敗とした。スペイン対ドイツは、まずアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がダビド・フェレール(スペイン)を6-4 6-2 6-2で下したあと、 世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)がフィリップ・コールシュライバー(ドイツ)を6-2 6-2 6-3で退けた。

 クロアチア対カザフスタンでは、マリン・チリッチ(クロアチア)がドミトリー・ポプコ(カザフスタン)を6-2 6-1 6-2で倒したが、ミカエル・ククシュキン(カザフスタン)がボルナ・チョリッチ(クロアチア)を3-6 7-6(5) 6-4 6-2で抑えてイーブンに持ち込んだ。

 イタリア対フランスは、まずルカ・プイユ(フランス)が5セットマッチの末にアンドレアス・セッピ(イタリア)を6-3 6-2 4-6 3-6 6-1で倒したあと、ファビオ・フォニーニ(イタリア)が3時間31分をかけて、ジェレミー・シャルディ(フランス)を6-7(6) 6-2 6-2 6-3で破っている。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は昨年4月のオーストラリア戦でのジョン・イズナー(アメリカ)
BRISBANE, AUSTRALIA - APRIL 07: John Isner of the USA plays a backhand in his match against Nick Kyrgios of Australia during the Davis Cup World Group Quarterfinals between Australia and the USA at Pat Rafter Arena on April 7, 2017 in Brisbane, Australia. (Photo by Bradley Kanaris/Getty Images)

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