セレナ対ビーナス、2回戦で実現した31回目の姉妹対決にテニス界が注目 [トップシード・オープン]
WTAツアー公式戦の「トップシード・オープン」(WTAインターナショナル/アメリカ・ケンタッキー州レキシントン/8月10~16日/賞金総額22万5500ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、セレナ&ビーナスのウイリアムズ姉妹(アメリカ)の対戦が実現した。
間違いなくこれは、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによる中断後のテニス再開に関心を高めるための素晴らしい舞台となるはずだ。
木曜日の第2試合でセンターコートに入るとき、ウイリアムズ姉妹は公式戦で31度目の対戦に臨むことになる。
「とても特別だわ。またもの対決ね」とビーナスはコメントした。
ともに元世界ナンバーワンでグランドスラムのシングルスで合わせて「30」のタイトルを持つ(セレナが23勝、ビーナスは7勝)姉妹は、6ヵ月の休止期間を経て自分たちのテニスのレベルを確かめ合う機会を得た。これはテニスファンにとって、中断期間に失っていたものを思い出すチャンスでもある。
「私も永遠にプレーする訳ではないから、どうせならベストの選手たちと対戦したいわ」とビーナスは笑いながら話し、「セレナとの対戦で、その願いは叶ったと思うわ」と言い添えた。
果たしてそれが、パンデミックにより無観客で行われる大会だったらどうだろうか? コートの後ろの道を車が行き来するのが見える創設されたばかりの規模の小さな大会で起こるとしたら? そしてそれがトロフィーのかかった試合ではなく、ただの2回戦で起きる場合ならどうだろうか?
確かにこれはグランドスラム大会で9度実現した“ウイリアムズ対ウイリアムズ”の決勝を含め、過去にこのふたりのスターが立っていた大舞台とはかけ離れている。セレナはこれらグランドスラム大会決勝での対戦で7勝2敗とリードし、総じてビーナスに対して18勝12敗の戦績を残している。
「私はすべての大会の序盤で、いつもビーナスと対戦してるような気がしているわ。だからこそ、迷惑な感じね」とセレナは次戦に言及した。彼女は2月以来の試合だった火曜日の1回戦で、世界ランク60位のベルナルダ・ペラ(アメリカ)を大変な苦労の末に4-6 6-4 6-1で破っていた。
実際にはふたりが最後に対戦したUSオープン3回戦(6-1 6-2でセレナの勝利)から、もう2年近くが過ぎている。
彼女たち自身も含めた誰もが知っておくべきことは、ふたりの対戦があと何度あるかは誰にもわからいということだ。事実としてビーナスが6月に40歳になっており、セレナは9月に39歳になる。
8月31日のUSオープン開幕が近づきつつある中、この試合は彼女たちふたりにとって自分たちの力と施してきた変更をテストするためのチャンスともなる。ふたりはともに、間もなくプレーをやめる準備ができている選手であるようには見えない。
2020年に入ってからセレナは、ラケットをより小さいものに変えた。彼女はその理由について、「もっとコントロールできるようにしたかったから」と説明した。
ペラとの1回戦での彼女は最高の調子ではなく、第1セットを落としたあとの第2セット4-4の場面で0-40と3本のブレークポイント奪われ絶壁の淵まで追い込まれていた。しかしセレナはそこから安定性を取り戻してそのゲームをものにし、そこからは1ゲームしか落とさず試合を締めくくった。
一方のビーナスは、長いツアー休止の期間を利用してサービスのモーションとフォアハンドを改良したのだという。その双方のショットは、元世界1位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に対する6-3 6-2の勝利の過程でうまく機能しているように見えた。
「このオフシーズンを利用し――強いられたオフシーズンだけど――私が自分のテニスに求めていたものを再評価してみたの。幾つかの微調整を行うための時間は十分あったから、私は実際に取り組んだのよ」とビーナスは打ち明けた。彼女はアザレンカ戦で1度しかブレークポイントに直面せず、それをしっかりセーブした。
「かなり満足しているわ。間違いなく、試合をこなせばこなすほど私はもっとよくなっていくでしょうね」
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